かなーり久々に、FF11の話題。
プレイヤー以外のひとは置いてけぼりにします。ゴメンナサイ。
アトルガンで、「不確定アイテム」というのが実装されるそうです。
とったときは、「???ソード」「???シールド」のようになっていて、正体不明。
一度町で「鑑定」というアクションをとることで、
正体が判明し、使えるようになる……という仕組みらしいです。
ウィザードリィやディアブロなど、過去いくつかのゲームで見られた仕組みですね。
で、このウワサを聞いた人たちの中で、
「そのテのゲームとFFはシステムからして違うんだから、うまくいくはずがない!」
という声があるんですよね。
ディアブロやウィズだと、同じ名前でも性能が違うアイテムがあるから、
「どれぐらいの強さかわからない」「どんなアイテムなんだろう」というワクワク感が
あったけど、武器の強さが一意に決まるFFでは、
そのドキドキ感は演出できない……という話です。
鑑定前の武器は装備できないそうなので、
「ためしに使ってみる」というファクターもでてきませんので、
トルネコ系のようにもいかない。
なるほど、ごもっとも。
確かに、このシステムで、プレイヤーにワクワクさせようとするなら、
「同じアイテムでも強さが違う」系のシステムのほうがより適切でしょう。
でも、このシステムの主眼って、そこじゃないと思うんですよ。
たとえば、ENMを見てみましょう。
ENMは、元来の目的でいえば、
「より多くのプレイヤーに、強力なアイテム獲得のチャンスを」という
実装意図があったように思います。
ENMは、それまで、一部のプレイヤーしか楽しめない要素の
報酬と並ぶレベルのアイテムが、
全プレイヤーが挑めるコンテンツの報酬に設定された、そういうシステムです。
デザイン側としては、プレイ時間があまりとれない層のプレイヤーにも
強力なアイテムをあげたかった、という意図があったのでしょう。
全体として、プレイ時間が多いプレイヤーが有利なのは仕方がないが、
そうでないプレイヤーにもある程度のものを得るチャンスを与えたい……という、
そういう意図が、デザインコンセプトにあったと思います。
ですが、結果として、それらのアイテムは、EX(取引不可)ではなかったため、
プレイヤー間で非常に高額で取引されるようになってしまい、
一般層では「使うより売るべし」という状態になってしまいました。
売ったほうが、分配や、その他の面でも便利でしたからね。
もちろん、金銭でも十分な強化なわけですが、本来なら、
アイテムをそのままつかってくれたほうが、
プレイヤー間の格差の是正につながります。
EX(取引不可)のアイテムがもらえるENMもあったのですが、
それは、結局取引に向かない、という理由により、
あまり行かれない状態になってしまっています。
だって、EXアイテムが出て、
それが自分たちが使えないアイテムだったら困りますものねえ?
デザイン側としては、
プレイ時間の少ないプレイヤーにも強力な武器(≠お金)を得られるチャンスを!
→ 取引可能だと、高値で流通するため、結局そういうプレイヤーの手元には残らない。
→ EXアイテムをENMで得られるようにできれば?
→ しかし、単純に実装しては、「使えないアイテム」が出たときにプレイヤーが困ってしまう
という悩みの種があったわけです。
では、ここで、「不確定アイテム」の出番です。
「鑑定が終わったあとEXになる」アイテムがあったら、どうでしょうか?
・ EXになるんだから、高値で流通しようがない。
いいものがでれば、そのときとったヒトが使うようになる。
・ 「使えない種類のアイテム」がでたら、鑑定前にほしがる人をパーティにいれてから鑑定して、
買ってもらえばいい。通常の流通にくらべると、不確定な交渉になるから、あまり高値は
つきにくくなるし、「無駄なものがでる」ってこともなくなる
と、まあ、このように、上の状態が、かなり実現しやすくなるのです。
要するに、デザイン上の都合、「報酬アイテム」として、
EXのものを渡しやすくするための工夫です。
その上で、プレイヤーになにがしかのワクワク感をあたえられれば、というのが制作の意図でしょう。
まあ、後者の交渉部分は、ユーザーサイドにゆだねられるので、
それでも高値流通しちゃう可能性はありますが、
それでも、一般プレイヤーがそういうアイテムを手にできる機会が
さらに増えると考えることはできると思います。
アイテムのレア度の設定次第では、
かなり面白い状況が作れるかもしれない、と期待できるでしょう。
いかがでしょうか。
すくなくとも、既存のゲームとくらべて、どう、っていうのは、
お門違いの意見じゃないかなあ、と思うのです。
このゲームなりの必要性、このゲームに実装した場合のメリット、
それぞれ、ちゃんとあるんですから、
「過去のあのゲームにあった面白さが再現できない!」
っていうのは、たいしたマイナスではないと思うんですよね、コレ。
それより、このシステムによって期待できそうなメリットを
しっかり検討してみたほうが面白いんじゃないかな? と思い、筆をとった次第です。