ウチの会社では、昼休みになんらかのゲームが

プレイされていることがおおい。

まあ、ゲーム会社としては、普通の光景であろう。

で、そんな中みかけた、とあるゲームである。

他人がプレイしていたゲームの上、他社作品なので、

タイトルは覚えていないのだが、

画面に、こんな表示が出ていたのだ。


「よろしいですか? YES NO」


……なんのことはない表記だと思うだろうか?

では、補足しよう。

この画面に他に表示されていたのは、背景と、

普段から出ているインターフェイスのみ。


さて、何が問題か、わかるだろうか?



答えは、「何の確認だかわからない」ってこと。

普通にプレイしている分には、直前に聞いたことの確認なんだから、

「忘れているはずがない」そう思っちゃうかもしれないが、これはよくない。

ちょうどこのとき、プレイヤーは席をはずしていたんだけど、

たとえばこういうとき、戻ってきても、

「何の確認だったか」覚えていられるだろうか?

いやいや、そうでなくても、例えば、この画面に何の確認かを明示しておけば、

直前の操作が誤操作だった場合、容易にそれと気がつくことができるだろう。


こういう確認をする場合は、「直前の設問を表示したままにする」のが

インターフェイスのスタンダードである。

これを最大限に実践している好例がドラゴンクエストのメニューで、

このゲームの階層型メニューは、直前に何を選んだかが

ほとんど全部画面に残るようになっている。

操作のしやすさの面ではともかく、

非常に完成度の高いメニューであることがわかるだろう。


プレイヤーへの問いかけは、その画面内で完結しておくこと。

これが、インターフェイスデザインの基本だ。

そのあたり、FFのインターフェイスは、格好よくはあるけれど、

整理されていないものが多い。


このへん、ゲームをきっちり「見て」いる人は、

無意識のうちにわかっていることだったりする。

でも、デザイン上、ついつい忘れて、おろそかになってしまう部分でもある。

気をつけたい。自戒もこめて。



……そんなのどうでもいいじゃん、とか思う人は、

このコラム をよんでみてほしい。

そして、ゲームデザインに携わる気があるなら、

そういう気はあらためておいてほしい。