MPRESSの記事「ワンダと巨像」のグラフィック講座 を見る。
さまざまな技術やグラフィックの作り方の紹介があった。
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うーむ、すばらしい。


全体的に、「技術を紹介する」だけにとどまっていないのが特にいい。


「具体的にどう使ったか」
「この技術を使うと、具体的にどうなるのか」
といったあたりにに詳しくふれているため、
単純な技術の紹介に比べて
ずっと「それについて勉強したくなる」ような内容になっている。


さらには、これだけのことをやっていながら、

>「プログラムがどうこうと言うよりは、
> なるべくデザイナーが簡単に調整できるような
> 環境にしていくことを心がけましたね」

といってのける。


すばらしい。



「ゲーム作り」をやってみて、本当に思うことは
「作り上げてから調整する時間」が
まったく足りない、という点。


ゲームの総開発期間は昔とさして変わらない
(むしろ短くなっている例もあり)のに、
グラフィック作成にかかる時間は増す一方。


とにかく、「調整する時間」は足りない。


「もうちょっと調整する時間があったらなあ」と
いいたくなることは多いし、
そういうゲームは、世間にもあふれている。
とはいえ、時間は湧いて出るものではない以上、
ここは工夫でなんとかするしかない


データの配置を手早くできるようにするために
ツールを作ったり、市販のデザインソフトとの
適応性をあげたり。


この辺の意識の有無は、ゲームの出来に当然影響する。


記事中に、

「この一連のシーンボックスの仕組みは、
 PS2に掛かる負荷よりも、
 制作側の手間にかかる負荷の方が高いです。
 なにしろ、広大な『ワンダと巨像』の世界に
 手作業で設定しているので」

という話があるが、こういうことが出来る背景には、
そういったツールや開発環境を
しっかりプログラマ側が整える必要があるのである。


技術系に傾倒したプログラマはこの辺見落としがちに
なったりするものだけど、そうなっていないのはさすが。

ちょっと気がはやいけど、次回作が楽しみだ。


モーニングで連載中の、

ゲーム業界を描いたマンガ「東京トイボックス」が面白い。


ゲーム業界をネタにしているマンガには、
いろいろムカっ腹をたてられていたものだが、
とりあえず業界やキャラの関係を
「それっぽく」「それなりにリアルに」「マンガとして面白く」
書けているのがすごくいい。


たいていは、「そんなヤツはさすがにおらん」とか
「職種の違いをわかってよ」とかいう内容が多いのだが(笑)、
これはすごくいい落としどころになっている。


そういえば、前作「ちゃぶだいケンタ」も、
「品が悪い」と「面白い」の中間の、
いいポイントに落としていたような気がする。


そういうところを見つけるのがうまい人なのかな。
とりあえず、ブログのアドレス を張っておく。


きょうすれちがったひと in どうぶつの森
ともみんさん