WAVE MAKERS ~選挙の人々~という台湾ドラマが話題になった理由 | 台南在住日記とか

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 最近、台湾では話題になったドラマがありますね。

 

 日本のNetflixでも見える「WAVE MAKERS ~選挙の人々~」で、台湾では「人選之人」というタイトルです。

 

 

 もともと「天選之人(神様に選ばれた人)」という言葉で、一番ラッキーな人や特別な人を言っていますが、ここでは「人選之人」に変えて政治家という「人間、国民(人民)に選ばれた人」になりました。

 

 台湾は若者でも政治に熱心ということで有名ですが、このドラマが話題になる理由は政治ではなくて、とても日常的なセリフです。

 

 

 実はこの前の台湾華語のドラマ文語的なセリフを使っているのがほとんどなので、ごく不自然で見られないのが多いです。

 

 堅苦しくないけど、「やめて!そんな変なセリフを言っている役者はきっと恥ずかしいよね」って手で目を隠したいほどのセリフばかりですね。

 

 

 舞台が台北であれば、中南部人としては「もともと特別な台北人だから、本当にそういう喋り方を使っているかもしれない」という感じで我慢することができますが、主人公が台南人である「台北女子図鑑」なら、ツッコミところが多すぎて無理ですね。

 

 でも、「我的婆婆怎麼那麼可愛」、「俗女養成記」など台湾語も使っているドラマなら、そういう問題が少ないです。

 

 

 それは、台湾語を使っていることで嬉しいから許せるのではなく、実は台湾華語しか言わない台北の若者と台湾語しか言わないド田舎の高齢者以外、5~8割の台湾華語+2~5割の台湾語で喋るのはほとんどです。

 

 台湾語が話せなくても、外省人じゃないなら、子供の頃からたくさんの台湾語を聞いてるので、「台湾語の表現法しかわからない言葉」が多くて、台湾華語の間に少し台湾語の言葉を入れるのは普通です。

 

 むしろ、特に台湾語の言葉であることを意識してないのですね。

 

 

 だから、台湾語も使っているセリフなら、台湾華語だけのドラマより自然です。

 

 そして、割合だけではなく、用語が一番自然なのはこの「WAVE MAKERS ~選挙の人々~」です。

 

 

 ドラマだから、もっとも重要なのは物語ですが、「ようやくその台湾人である登場人物も、私が知っている台湾人になった」ということで感動したのは、おかしいかもしれません。

 

 でも、やっぱり嬉しいです。