台湾では「拾荒」という職業があります。
ほとんどは仕事ができない方や高齢者で、リサイクルできるものを拾って、「回收業者(リサイクル物を買い取る業者)」に売る職業です。
でも、「拾荒」とはあまり言わないのです。
たぶん、マイナス的なイメージがあるからでしょう?普通は「做資源回收的歐巴桑(リサイクルをしているお婆さん)」という感じで呼んでいます。
「回收車什麼時候來?(リサイクル車がいつ?)」
「不用等回收車,拿去給附近那個做資源回收的就好了。(リサイクル車を待たなくていい。近くにリサイクルをしている方に渡すればいいから)」
引っ越しをした最初、隣人との会話は大体これ。
一般人も自宅のリサイクルできるものを業者に売ることができますが、たいした金額ではないので、普通は近くにリサイクルをしている高齢者に渡すのです。
そして、途中にほかの高齢者に「それをくれないの?」「取りにいくので、今度はお宅の前に置くといいよ」って声をかけられるのもあるあるです。
だから、協力業者の感じで特定の高齢者と時間を約束して、リサイクル品を家の前に置く人もいます。
本当はいいシステムでしたが、そこからたくさんのトラブルを生じました。
前も説明しましたが、協力業者のように事前に約束するのですね。
でも、約束なし、そして、同意も得たことがなく、家の前に置いている「リサイクル品」のようなものを勝手にとっていく人が多いです。
例えば、車を修理している途中、ちょっと家に入ってきたら、金属系のツールや部品がもう取られてしまったこと。
例えば、勝手に人のガーデンやガレージに入って、リサイクルできるものを取っていくこと。
これ、窃盗罪や侵入住居罪ですよ。
そして、なぜかお婆さんのほうが圧倒的に多いです。
両親の世代(今の60代↑の世代)は年とっても大変な仕事をしなければならない方がかわいそうだから、ものを取り戻せると許してあげます。
結局、どんどんエスカレートしてしまいました。
どうせ、許してくれるから、売れそうなものであれば勝手にとる人が多くなったので、近年、警察を通報して、許してあげない人も増えました。
私はそれを大賛成。
実は、私も何回も経験したことがあります。
台南にきて初めて引っ越しをした時、リサイクル品とゴミを家の前にしばらく置いてから、家に戻って掃除を続けました。
そして、いつの間にかリサイクル品がすべて消えて、ゴミだけ残されている状況になりました。
去年、今の家に引っ越しにしてきた時も。
友人の協力で家具を新しい家に運んできたことを感謝するために、報酬以外にもかき氷を用意したので、ガレージのドアを開けたままに、室内に喋りながら食べていると、ガレージから怪しい音が出たので、男性たちがすぐに見に行きました。
結局、知らないお婆さんがガレージに入ってきて、勝手に人の私物を見て、リサイクル品を探していたのです。
だから、すぐに「人の家に勝手に入るな!」って彼女を追いだしました。
とても不快だったので、夫婦でこれからのリサイクル品を絶対にそのお婆さんに渡さないことに決めました。
幸いに、近くには「リサイクル品がありますか?」って聞いてくれるお婆さんがいるので、その方にあげればいいですね......
いや、全然そうではありませんでした。
ある日、そのお婆さんが隣人のリサイクル品を取ってから、近くの荒地で売れないものや値段がよくないものを出して捨てたシーンを目撃しました。
ということで、今でも遠いけどしっかり頑張っている方に送っているのです。