さっき、「菜比巴(ツァイ・ビー・バー)」って知り合いにツッコミしたので、この教科書の中には絶対にない言葉をちょっと皆さんに紹介しようと思います。
「菜比巴」というのは、「何もわからなくて彷徨っている新入り」という意味で、ちょっと「呆れた」、「相手を見下している」の性質を持っていますね。
「菜比巴」という言葉が、台湾語の「菜鳥仔(ツァイ・ジャオ・ア)」+「瘦卑八(サン・ビー・バ)」からなる造語ですね。
「菜鳥仔」というのも、「新入り」ですが、「呆れた」、「見下した」の性質を持っていないのです。
「瘦卑八」というのは、「痩せている」という意味ですが、「痩せすぎる」の性質を持っていますから、褒め言葉ではありませんね。
そして、いろいろな理由で、ほとんどの台湾人は台湾語の文字がわからないので、「サン・ビー・バ」を言っている人が多いですが、漢字が「瘦卑八」であることを知っている人があまりいないのです。
だから、発音によって「三比巴」や「三比八」を書く人が多いです。
ということで、「菜比巴」は「新入り」+「すぎる」=バカみたいに何もわからない人という意味になりますね。
でも、「菜比巴」を使っているのは、男性の方が多いですよ。
理由は、「菜比巴」が軍隊の班長が部下を叱る時によく使っている言葉です。
台湾の軍隊は、たくさん変な言葉を作りましたね。
他にも、「你各位(ニー・ゲー・ウェー)」がありますね。
「你」=「あなた」
「各位」=「みなさん」
つまり、「あなたみなさん」という変な言葉ですね。
台湾の軍隊の班長たちは、なぜか「あなたみなさん」で「お前たち」を表現するのが好きだそうです。
「菜比巴」も「你各位」も、日常にあまり使わない言葉で、一年制の兵役(今は4カ月制、2024年からまた一年制に)を経験した男性、恋人の軍人時代を経験した女性しか使わないのですね。
だから、わからなくても平気ですよ。
でも、本当に使いたいなら、もちろん使ってもいいですよ。
例えば、
台湾に来て10年目になった日本人が、あるイベントで台湾に来たばかりの「後輩」たちに会うと、こう使えますね。
「你各位都是菜比巴!」
例えば、
あまり家事をしていないご主人が、家事をしている不器用な姿を見ると、こう使えますね。
「チッ!菜比巴!」