新年の連休が終わったので、たぶん最近の台湾ネットから「女兒賊(ニュー・アー・ジェー)」ということばが見れると思いますね。
「女兒=娘」、「賊=泥棒」なので、娘が泥棒である意味です。
なんで?
なんで娘が泥棒になったの?
実は、「女兒賊」は愛情のこもった言葉です。
娘が帰省して帰る時には、お母さんの手料理、地元の名物、子供の頃からの大好物などいろいろなものを一緒に持って帰ることが実家からたくさんのものを盗んだ泥棒みたい意味です。
でも、やっぱり「盗んだ」という言葉を使ったらマイナスなイメージが強いですよね?
実は台湾華語では「搜刮(ソー・グァー)」を使います。
「搜刮」というのは、いろいろな手段でお金やものを奪うことですが、よく冗談で使うので、マイナスなイメージがそんなに強くありません。
「女兒賊」が「こそこそ盗む」ではなく、「甘えるなどいろいろな手段で「搜刮」する」という感じで、逆にかわいい表現法です。
でも、主に「既婚女性」をさすので、「既婚女性が夫の家族になって、実家にとって無関係の人だから、実家から何かとると泥棒みたい」という言い方もあります。
ルーツがわからないので、最初はそうかもしれませんが、知っている限りでは、そういうのを「鼠」と呼ぶので、やっぱり「女兒賊」が愛情のこもった表現法ですね。
でも、ここまでは「台湾華語」の発音を紹介しましたが、実は「台湾語」の表現法なので、「台湾語」の考え方から見た方がわかりやすいかもしれませんね。
台湾華語は、台湾で使う中国語で、北京語と通じて、外国人の皆さんが主に学ぶ言葉ですが、台湾語は方言みたいですが、実は全然違う言葉なので、まったく話せない台湾人もいます。
台湾語が話せる台湾人は、中南部が多いですが、北部が少ないそうです。
台湾語では既婚女性の実家を「後頭厝(アゥ・タォ・ツー)」と呼びますが、簡単に言うと「既婚女性の後ろだて」という意味です。
だから、特に結婚して一年目の帰省では、娘だけでなく、婿の家族のお土産もたくさん準備してあげます。
それは、「こんなたくさんのお土産から、わが子の大事さを感じてくださいよ」という意味を含んでいます。
自分はそれを「戦力展示」と呼びます。
まぁ、でも実家の両親はもう義父母がやさしくしてくれることをわかったので、今は義父母の立場からいろいろとうるさいですね。
「いい嫁として頑張りなさい」とか
ちなみに、掲示板から台湾語が下手な女性が実家のお土産を義父母に渡した時に「女兒賊」と言われて怒って義父母とケンカした記事が拝見しましたから、たぶん台湾語が普及してない北部で使うのは要注意かもしれませんね。
自分も義父母に言われましたが、義父母からもいろいろもらいましたから、「娘泥棒だけではなく、同時に嫁泥棒ですね。私は最強泥棒です!」って返事しました。
では、今年の戦力の一部の写真をどうぞ。