「どうせ延長するから、大丈夫だろう?」って殺し処分の期間延長の記事を読むと、そう思う人がいるかもしれませんが、実はそうではないと思います。
保護者たちはどんなに頑張っても、捨て犬や捨て猫の数量が下がりませんね。
今、この記事を書いてるうちに、台湾も日本も、何十匹のペットが野外に捨てられたかもしれません。
だから、新しい命がずっとずっと入所すると、スタッフたちはどんなに頑張っても、ネロくんを殺し処分しないとだめな日が必ず来ます。
ネロ君の件で、台湾で実際にあった事件を思い出しました。
それは、動物収容所(動物保護センター)の所長自殺事件です。
BBCも報道しましたね。 The vet who 'euthanised' herself in Taiwan
所長を務めた若い女性獣医は真剣に収容所の動物たちを世話して、保護団体と協力して譲渡の仕事も頑張っていましたが、譲渡失敗で期限切れになった動物の殺し処分の仕事も担当していました。
それは、法令に基づく仕事です。
真剣に世話した動物たちを自分の手で殺すことはとても残酷です。
多大なストレスと罪悪感を背負った所長は、2016年に、殺し処分の薬で自殺しました。
その後の台湾は殺し処分ゼロになりましたが、この前に言った通り、収容所の動物が多すぎて、厳しい状況になってしまいました。
「この臆病な子を保護する人がいませんか?」
「この子は外へ行きたいけど、人手が足りないですから、太陽の光を浴びることさえ難しいです。誰か助けてくれませんか?」
「この子はなぜか慣れた家からここに捨てられたかわからなくて、いつも身を縮めて震えているので、誰か保護してくれませんか?」
収容所のフェースブックでは毎日毎日願っています。
だからね。
無理やりにネロ君を保護しなくてもいいですが、もし、周りにペットを捨てようとする人がいると、もうちょっと考えてほしいって伝えていただけませんか?
その簡単な一言で、ペットの命だけではなく、人間の命を助けることもできるかもしれませんよ。