映画「きのう何食べた?」感想

はじめに

2021年11月3日に公開された映画「きのう何食べた?」は、よしながふみによる同名漫画を実写化した作品。テレビドラマ版に続き、西島秀俊と内野聖陽が主演を務め、筧美和子、磯村勇斗、田口トモロヲらお馴染みのキャストが再集結した。

ストーリー

料理好きで几帳面な弁護士・筧史朗(西島秀俊)と、その恋人で美容師の矢吹賢二(内野聖陽)は、東京・吉祥寺で同居生活を送っている。ある日、史朗は賢二の誕生日に京都旅行を計画する。しかし、旅行中に賢二が体調を崩してしまう。さらに、史朗の母・節子(梶芽衣子)が突然訪ねてきたり、賢二の元カレ・ジルベール(磯村勇斗)が現れたりと、二人の生活に波乱が巻き起こる。

テーマ

本作のテーマは、「食」と「愛」。史朗と賢二は、毎日の食卓を通して愛情を深めていく。史朗が作る料理は、どれも丁寧に作られていて、愛情がたっぷり。賢二は、そんな史朗の料理を美味しそうに食べる。

また、本作は、同性カップルの日常をリアルに描いている。史朗と賢二は、恋人同士でありながら、それぞれ異なる価値観を持っている。時には意見がぶつかり合うこともあるが、互いを理解し尊重しながら、関係を築いていく。

見どころ

本作の見どころは、西島秀俊と内野聖陽の演技。二人は、長年連れ添ったカップルの自然な空気感を演じている。特に、史朗が作る料理を美味しそうに食べる賢二の姿は必見。

また、本作は、京都の美しい風景も楽しめる。史朗と賢二が訪れる、嵐山や金閣寺などの風景は、日本の美しさを感じさせてくれる。

感想

映画「きのう何食べた?」は、心温まる作品。美味しい料理と、二人の愛情あふれる日常に癒される。同性カップルだけでなく、全ての人にオススメしたい作品。

以下、詳細な感想

1. 料理

本作の大きな魅力の一つは、史朗が作る料理。史朗は、旬の食材を使った、彩り豊かな料理を作る。そのどれもが、見た目も美しく、美味しそう。

特に印象的なのは、史朗が賢二の誕生日に作った料理。メインは、牛フィレ肉のステーキ。付け合わせには、マッシュポテト、グリーンアスパラ、ブロッコリーなど。デザートには、チョコレートケーキ。

史朗が愛情を込めて作った料理を、賢二は美味しそうに食べる。その姿を見ているだけで、幸せな気持ちになる。

2. 愛情

本作は、史朗と賢二の愛情あふれる日常を描いている。二人は、恋人同士でありながら、それぞれ異なる価値観を持っている。時には意見がぶつかり合うこともあるが、互いを理解し尊重しながら、関係を築いていく。

特に印象的なのは、史朗と賢二が京都旅行中にケンカをするシーン。賢二が体調を崩し、史朗が心配して無理やり休ませようとする。しかし、賢二はせっかくの旅行を台無しにしたくないと、史朗に怒ってしまう。

このシーンは、二人の性格の違いがよく表れている。史朗は、心配性で、賢二のことを過度に心配してしまう。一方、賢二は、自由奔放で、自分の思い通りにしたいタイプ。

しかし、二人は互いを理解し尊重しているからこそ、ケンカを乗り越えることができる。

3. 同性カップル

本作は、同性カップルの日常をリアルに描いている。史朗と賢二は、恋人同士でありながら、周囲からの理解を得られないこともある。

特に印象的なのは、史朗の母・節子が突然訪ねてきたシーン。節子は、史朗が同性愛者であることを理解していない。そのため、賢二のことを「友達」と呼んでしまう。

このシーンは、同性カップルが周囲からの理解を得られない現実を表している。

4. 京都

本作は、京都の美しい風景も楽しめる。史朗と賢二が訪れる、嵐山や金閣寺などの風景は、日本の美しさを感じさせてくれる。

特に印象的なのは、史朗と賢二が嵐山を散策するシーン。二人は、渡月橋を渡ったり、竹林を歩いたり、紅葉を楽しんだりする。

このシーンは、京都の自然の美しさを存分に味わえる。

5. 俳優陣

本作の俳優陣の演技は、どれも素晴らしい。西島秀俊と内野聖陽は、長年連れ添ったカップルの自然な空気感を演じている。特に、内野聖陽が演じる賢二は、コミカルな演技が光る。

また、筧美和子、磯村勇斗、田口トモロヲら、脇を固める俳優陣の演技も見事。

6. 音楽

本作の音楽は、エンディングテーマの「帰り道」をはじめ、どれも心温まる曲ばかり。音楽が、映画の雰囲気をより一層盛り上げてくれる。

7. まとめ

映画「きのう何食べた?」は、心温まる作品。美味しい料理と、二人の愛情あふれる日常に癒される。同性カップルだけでなく、全ての人にオススメしたい作品。