一昨年サッカー、去年野球、バレーボール。そして今年はバスケットボール。


韓国スポーツ界の勝負操作(八百長)スキャンダルに見舞われたのは、今回は男子バスケット。


過去の3競技と違い、現役の監督が対象になったことで大きな衝撃となっています。


本日午後、KBL(プロリーグ)、トンブPROMYのカン・ドンヒ(カン・ドンギと発音?)監督が、かねて報道されていたように、ブローカーから金品を受け取り、勝負操作の依頼を実行した疑いで、検察に召喚されました。


容疑は、2年前の2010-11シーズンに、現金3千万ウォンなどを受け取ったもの。


疑惑の試合として報道されていたのは、首位だったトンブが戦前の予想に反し、順位が下のチームに負けた試合で、リードされているにも関わらず主力3選手をベンチに置いていた場面が流されてました。


先月28日に、自称元スポーツエージェントで勝負操作ブローカーのチェ某が拘束され、カン監督の名前が取り沙汰されました。金銭授受と請託の詳細を調査するため、さらに一人ブローカーを拘束中とのことです。


監督によると、チェ氏とは10数年前から金品授受の関係にあったが、勝負操作に関連して受け取ったことはないとのこと。


今回の背景として指摘されているのは、KBLでは以前より、プレーオフ進出圏の6位以上に入れなかったチームは、次のドラフトで有望新人を獲得するため、わざと負けたり、親しい監督同士が勝利のやり取りをしているのが、公然の秘密となっており、こういったモラルの欠如が今回の事態を招いたのではないか。


特に今シーズンは、キョンギ大の3選手など有望選手をドラフトで指名したいがため、6強に入っていないチームが手を抜いてわざと負けているとの指摘があり、KTの監督が「トンブとLGはプレーオフに進出する意思があまりない。」と批判しているそうです。


現役の監督が拘束されるという衝撃に見舞われたトンブは、スキャンダルが報道されてからの試合となった昨日のアウェイでのオリオンズ戦で、88-68で負け、19勝30敗で三星とKTと6位で並んでいます。


去年、野球とバレーボールが八百長スキャンダルで逮捕者が出た時に、バスケットでも八百長があると言われていました。


韓国のプロバスケ界では、今シーズン開幕前、審判が2008年にプロチームから現金200万ウォン、ノートパソコン1台など300万ウォン相当の金品で買収された事実が発覚したばかり。


またプロだけでなくアマチュアでも、審判と監督・コーチの間で金品授受と請託が発覚し、起訴された前バスケットボール協会審判委員長や前審判部幹事が、2/22に懲役と罰金を言い渡されたばかりでした。


八百長といえば、今年ヨーロッパでもユーロポールの捜査が衝撃を与えましたが、インターネットで賭けが出来るから、それを悪用する者が出てくるのでしょう。かと言って禁止すれば地下に潜るだけなので、効果的とは言えないし、第一、リーグやチームそのものが、オンラインベッティング会社をスポンサーにしているから、なくなると現場も困るし。


韓国に関しては、まず消化試合でわざ負けすることを無くすようドラフト制度の改善が必要だと思います。実際KBLは2月末に急遽理事会を開き、ドラフトの規定を変更したとのことですが、ファンを取り戻すには、対応が遅いと言われています。


日本の野球のように2リーグ制にすれば、とも思いますが、各チームに人気面に差があったり、それぞれの思惑もあったりで、実現は難しいのでしょうね。


胡散臭い人物との付き合いも、儒教の国だけに、先輩後輩、親戚だののしがらみがあると、自分だけクリーンでいるのは難しそう。


日本も相撲が似た体質ですが、国技だと思うから、わざ負けなんてけしからんと思いますが、プロレスだと思って見れば、どうってことないですから。(爆)