『紅!』
どさぁっ!
『ぐはっ!』
『あっ、ごめん!』
いきなりふとんの上に重いもんが乗っかった!
・・・菫ぇ・・・
『鳩が起きたって言うから来たのに、何で寝てんのよ!』
ほっぺまんまるにして口とんがらせて怒ってる。
『まだ眠いの!』
拗ねて寝た振りしてたらまた寝ちゃったなんて、恥ずかしくて言えない。
でもそういえば菫、守護だからバレちまうな。
って思ったのに菫、心配そうな顔で俺の顔のぞき込んで、
『だいじょうぶ?もう少し寝る?』
って聞いた。
俺の言い訳に気付いてない・・・?
読めないのかな?
読んでないのかな?
確かめたくて、つい言ってしまった。
『ぜんぜん大丈夫じゃねえ!後一週間は寝なきゃな!』
『ええっ!ごめんなさい!寝てて?私、出てるから』
そう言って、バタバタと出てっちゃった。バタン!とドアが閉まる。
しまった・・・
菫がいなくて拗ねてたのに、これじゃ逆効果じゃん・・・
幸か不幸かひとりぼっちの時間は、つかつか近づく足音ですぐに終りを告げた。
バン!
ドアを開けて入ってきたのは世にも恐ろしい顔をした姉、思わず耳をふさいだ。
『どこが一週間寝る病人か!この馬鹿!』
こ・・・怖ぇえ・・・
恐るべき姉にガミガミ怒られた後、俺は久しぶりにひとりで部屋を出た。
風呂に入るため。
ここの風呂は大きな露天風呂。今はまだ夕方だから、誰も入ってない。
誰かと風呂入るなんて死んでもごめんだ。
俺の体を見られるくらいなら風呂なんて入らねえ。
もし誰か入って来そうだったら、悪いけど力使ってこっち見られないようにする。
・・・なんで個室に風呂、ないんだよ・・・