やっぱり、作り直した方がいい。
元いた場所の思い出が強すぎて、気持ちが後ろを向いてしまう。
俺たちは、あの場所を出てきたんだ。
今までの全部にサヨナラを言って、ここまで来たんだ。
俺の中に無いなら、どこからかそれを得なければならないだろうけど、華瑶苑はこんなじゃいけない。
目を閉じて、栗宮様のいたあの場所を思い浮かべる。
でもそれは、あそこでも、ない。
あれは、栗宮様の華瑶苑だったんだ。
あの場所で俺が暮らすイメージは違和感を覚える。
もっと違う、俺らしい場所ができるはずなんだ。
立ち止まり考えていたら、声が降ってきた。