ロマンティックエロティックグロリアス -119ページ目
光り輝くステージには、眩しい方々が待っていた。
私の手をしっかり握ってくれていた紅の手を、栗宮様(くりみやさま)の微笑が持って行ってしまった。
緑子様には咲宮様、ユカリ姉さまには鳴宮様(なるみやさま)が、それぞれ手を差し伸べて中央に連れ出す。
雲様と私は鳩に促されてステージの脇で控えていた。

見上げると、ステージ後ろの壇上にはもっと綺羅綺羅しい方々が、背のとても高い純白の椅子に腰掛けて並んでいらっしゃった。

中央には、この世で最も稀少なる瞳が、並んでステージを見つめていた――当代と次代の姫神様だ。
当代の姫神様は艶やかな黒髪の巻き毛、次代の碧様はゆるく波打つ光る金髪。
碧様の横には、兄君に当たられ、第一位の守護者の翠様や、その他、各天域の長、重鎮の面々が座る。
私には姫神様しか分からなかったが、師範が心でつぶさに教えてくれる。
あまりキョロキョロするなとも、注意を受けたので、ちらりとしか見られなかったが・・・

中央に引き出された姉さま方は、純白の神殿の壁面中に居並ぶコロスのようなため息と歓声の前に対して、手を挙げて応えていらっしゃった。紅だけは仏頂面で、その顔が「早く終んないかな~」と言っている。
この日の群集は10万人近く・・・不思議に操られた空間でほぼすべての天人がこのステージを見ることができるのだ。

紅がまず、咲宮様に手を引かれて一番前に立った。
何か言われて、ひとつうなずくと右手を高く差し出した。
ピンクに輝く光がその手のひらの上に集まってゆく・・・少し辛そうな紅の額に汗が浮かぶ。
やがて右手には、金色に輝く華奢なティアラが現れた――石も小さく、取り巻く金の地金も細く壊れそうだ。
紅の肩が激しく上下している。咲宮様は紅をその場に跪かせると、押し頂いたその繊細なティアラを紅の頭上に置いた。

茶色の紅の髪に埋もれてしまうんじゃないかと思うほどの、細い細いティアラはそれでも、まだ幼い紅には似合いすぎる・・・それは宮である者の象徴・・・中心に小さく輝く、トパーズが煌いていた。