映画『死ぬまでにしたい10のこと』 | ☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

子宮体癌(低分化類内膜腺癌 G3)ステージ4b、遠隔転移あり。
3年間の闘病の末、2016年7月、妻は永眠しました。
闘病と治療の経過、死別と立ち直りについて綴って行きます。

賛否両論ある映画です。

 

 

でも僕にとっては、闘病や死別を扱った映画は数あれど、

この映画は好きな作品のひとつ。

 

いわゆるお涙頂戴ではなく、ドライな映像(良く言えばクールな映像)であるにもかかわらず、僕の心にはズンッと重く響きました。

 

 

あらすじをネタバレしない程度に書きますね。

(Yahoo映画からコピペしました ^_^;)

 

 23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。

 

 

アンの作った10のリストをみると、

1.残された時間を家族のために使うこと、

2.自分の人生で欠けていたものを満たすこと、

この2つを意図していることがわかる。

 

 

彼女は、家族に対して自分が末期がんであることを一切告知しない。これは、家族の立場では絶対に許容し難いことであるが、家族を苦しませたくない悲しませたくないという彼女の気持ちも理解できる。

 

 

彼女にとっての最も大きな願いは、

彼女が逝ったあとに残された家族の幸せだった。

 

「ああ、やっぱりそうなのか、そうだよな。」

と少しウルウルしながら納得した。

 

(自分が残した)家族には幸せになって欲しい。

妻もきっとそういう気持ちだったのだろうと思う。

 

 

 

それから、多くの人が嫌悪感を抱きそうなのが、

夫以外の男性と恋に落ちる部分。

 

でも、僕は意外と嫌悪感を持たなかった。

 

 

 

妻が亡くなる半年ほど前、

放射線治療に遠い街まで通っていたことがある。

 

治療が終わって、高速道路を運転していた時に

助手席の妻が突然、ポツリとこんなことを言い出した。

 

妻「あ~~あ、貴方と出会うまでに

  もっと沢山恋愛したかったな~( ̄。 ̄)」

 

僕「な、な、なに言ってんだよ!

  僕と結婚したのが不満なの?ヽ(`Д´)ノ」

 

妻「そーじゃないけど・・・」

 

 

いったい何を言い出すのかと、

ちょっとビックリしたのを今でも覚えている。

 

そのことはずっと心の奥に引っかかっていた。

でも、今ならなんとなく理解できる。

 

 

恋愛は人生において、

生きる意味にも通じる究極の経験だ。

 

自らの死をリアルに感じた時、

そういう願望が芽生えても不思議ではない。

(もちろん実行するかどうかは別です)

 

特に、燃えるような恋愛の経験がない方、

成り行きで結婚してしまった方など、

けっこう沁みるんじゃないでしょうか。

 

 

どうか、よいこの皆さんも、世間体や見栄を取っ払って、

自分の胸に手を当てて問いかけてみてください。

 

 

 

まぁ、映画なので、多少現実離れしたストーリーだったり、話の展開に無理があったりしますが、そこのところは大目にみてくださいね。例えば、末期がん患者が家族に最期まで病気のことを隠し通せるわけないですしね。ま、映画とはそういうものです。

 

 

因みに、原題は『MY LIFE WITHOUT ME』です。

こちらの方が邦題より遥かに良いですね。

 

※年末までは、GYAO!で無料視聴できるようです。

 

 

 

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