映画 『追憶の森』 | ☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

☆妻の子宮体がん日記+その後のこと☆

子宮体癌(低分化類内膜腺癌 G3)ステージ4b、遠隔転移あり。
3年間の闘病の末、2016年7月、妻は永眠しました。
闘病と治療の経過、死別と立ち直りについて綴って行きます。

2015年のアメリカ映画

『追憶の森』をネット視聴。

 

 

もうね、なんというか、

映画の中にいたのは、僕でした。

 

 

 

アーサーとジョーンの壊れかけた夫婦関係。

妻の闘病をきっかけに取り戻した愛と絆。

死とともに訪れる世界の崩壊。

とめどなく溢れる後悔。自死へ。

樹海の森で死にきれず・・・

(この部分、死と再生の物語のように描いているけど、

実際はそんなに綺麗なものではないよね)

 

 

 

僕は画面の中に、自分自身を観ていました。

 

感情移入をするとか、

そういうレベルではもはやなくて

アーサーは僕そのものでした。

 

 

 

もしも、がんが見つかって

わずか数週間後に妻が旅立っていたなら、

僕だって自死を試みていたはず。

 

実際、そうなってもおかしくないほど

妻の病状は深刻で死と隣り合わせだった。

でも幸い、抗がん剤が劇的に効いてくれたお陰で

なんとか3年間は生き延びることができたんだ。

 

僕が今、こうして生きていられるのは

愛に溢れた3年間があったから。

 

あの3年間に、僕は生かされている。

 

 

 

 

最後に、最も印象に残った台詞を。

 

「どうやって生きていけばいいのか分からない 」


「分からないでいい」

 

「もう生きてる」