1月15日
すみれちゃんは横隔膜ヘルニアの
手術を受けることになった



かなり難しい手術


医師からは

手術が終わるまで

院内で待つようにと言われた


急変する可能性を考えてのことやろう



長い長い待ち時間


考えることは最悪の結果のことばかり


なんとか少しでも良いことを考えようと

すみれちゃんが元気に帰ってくる姿を想像する




手術室の電気が消え

先生からのお話を聞くのを待つ


いくら待っても

先生は来ない


手術の後の呼吸管理が

1番難しいことがわかっているだけに

嫌な予感がした


長い時間が経ち

呼ばれたのは手術室やった



手術は成功した


手術中の急変もなく

臓器は全部当たり前の位置に戻った


そして人工呼吸器から自発呼吸に

戻った途端に

すみれちゃんは気胸を起こした


ゆっくりゆっくりと

人工呼吸器で管理してくれていた肺やけども

自分で空気を吸った途端に

損傷してしまった


肺にチューブを入れ

空気を入れて膨らませても

すぐにしぼんでしまう



肺は両側に2個あるけども

細かく言えば5個ある


すみれちゃんは

ほとんどの肺が機能しておらず

損傷を起こした肺を取り除くと言うのは

不可能だった


機能している肺に損傷を起こしたことで

かなり厳しい状況になっていた


先生は強心剤を投与してくれたり

ものすごく頑張ってくれたけども

問題は心臓ではないことを

わかっていたはず


もう苦しませたくない


これ以上すみれちゃんに

負担はかけたくない


再度装着してくれた人工呼吸器を

止めてもらった





いっぱいいっぱい話しかけて

いっぱいいっぱい撫でてあげた


すみれちゃん

おかーちゃんの声は聞こえたかな?



私はすみれちゃんが少しでも

呼吸が楽になって

ゆっくりと横になって休めたらと

手術に踏み切った


結果

それがすみれちゃんの命を縮める

ことになってしまった


家に入れなければ…

手術しなければ…

すみれちゃんはしんどい時は

自分で呼吸を整えながら

もう少し生きることができたはず


自分のエゴで

すみれちゃんの命を縮めてしまったこと

後悔しても仕切れない



本当にすみれちゃんはいい子やった


噛むことも引っ掻くこともなかった


そのすみれちゃんが

病院に行く時に

キャリーに入るのを必死に抵抗した


あの時の不安そうな表情が

忘れられへん


あの時の顔を思い出すと

本当に苦しい


私はなんてことをしてしまったんか…


すみれちゃんには

申し訳ない気持ちでいっぱいで…


もう後悔しか残らない