東日本大震災百箇日慰霊登拝@舟形山 | チベせん日記

東日本大震災百箇日慰霊登拝@舟形山

東日本大震災から百箇日を過ぎたので昨日舟形山に慰霊の登拝に行ってきた。

山岳信仰が根強い東北地方では地鎮や雨乞い、豊作祈願など事あるごとにを山岳祈願へ行くのは古くから普通に行われており、ウチの事務所がある岩切地区でも昔は干ばつになると村人総出で白装束をまとい、水源のある泉ヶ岳まで「六根清浄…六根清浄」と雨乞いにいったそうだ。


なのでけしてレジャーで山登りに行くワケではありません(キリッ!!)


舟形山(山形では御所山と呼ぶ)は宮城県と山形県にまたがる古来より水神を祀る霊山として信仰されてきた山で、その昔は羽黒派の山伏による山岳修験が盛んに行われていた山。

かつては世界遺産・白神山地をしのぐ2万ヘクタールの鬱蒼たるブナの原生林に覆われていたそうだが残念ながら、その7割が現在、守るべき立場であるはずの林野庁に破壊されてしまっている。


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では旗坂キャンプ場入り口の登山口から登山開始。なお、登山道には30番(旗坂登山口)から1番(山頂)まで標識があるのでそれに従いながら登ります。


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のっけからブナの巨木が倒れていたがこれもきっと地震で倒れたものと思われる。震災後、地滑りを起こしたり、山道が崩落して立ち入り禁止になっている山がけっこうある。


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旗坂平に出るとすばらしいブナの原生林の中をしばらく歩く。


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一時間半ほどで三光宮入り口に着く。もちろん立寄って参拝していく。


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三光宮は日・月・星を祀る石碑で三光信仰は全国にありその総本社が自分がいつも井戸水を汲みに行く事務所近くの青麻神社 。信仰登山が盛んだったころはここでご来光を迎え、舟形山頂を遥拝したらしい。アニミズムの匂いがする石碑がステキ。


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続いて緑の回廊を抜けていくと、


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水辺に出る。ここは慎重に。


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夏山とはいえ東北地方の山はまだまだ残雪が残っているので降雨だけではなく足元の雪解け水にも注意が必要。


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三光宮から30ほど歩くと山小屋に到着。


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中へ入るとオサーンが行き倒れていたので合掌して足早に立ち去る。


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さてここから山頂へ向かうワケだが矢印が下向きの意味はこの後すぐに知る。


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川じゃん。。


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めげずに登っていく。登山というより渓流釣りに行く感じだな。そういえば長靴で歩いていたオサーンがいたがあれは登山じゃなくて釣りだったんだな。
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時々遭遇する野生の草花に癒されます。


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でも自分、花の名前は薔薇とかチューリップとかメジャーなものしか知らないので(あとパンジー・笑)とりあえずコイツは感で野生のライラックということにする。


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ようやく沢を登り切ると終点は雪のトンネルになっていた。


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しかもそこから先は雪渓じゃん。。(てかアイゼン持って来てねーし)

先ほどの写真で分かる通り下は空洞なので踏み抜けば沢に落っこちるし、滑落すれば岩場まで滑り落ちることになる。どちらにしても危険なので立ち止まって悩んでいると昨年夏にここから登ったというお兄さんがやってきて「けっこう勾配キツイですけど100mくらいで登りきれたと思います」と言うのでどちらかが落っこちたらどちらかが助けることという紳士協定を結びクライミング開始。


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画像だと分かりづらいがかなりの急こう配。アイゼンをお持ちじゃない方は雪渓の残る時期のこちら側からの登山は避けた方がいいと思う。


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無事登り切ってようやく升沢コース分岐点に出る。


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振り返れば絶景。


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しばらく行くと山頂の山小屋が見えてきた。もうすぐだ。


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山頂付近に船形山御所神社という祠があるので立寄って参拝する。


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船方山だけに船が祀られている。どうか東北地方沿岸部が一日も早く復興できますように。


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舟形山(1500m)無事登頂。


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7:50に出発して11:10着なので登頂にかかった時間は3時間20分。天気もいいし眼下の景色も最高なのでここで早めの昼食を取ることにする。


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さて昼食を取り軽く昼寝をした後はさっさと下山。帰りは先ほどの雪渓を避けるため蛇ヶ岳方面から下山することにする。


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20分ほど下ると先ほどパスしてきた分岐点に出る。


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矢印が落っこちていて分かりずらいが蛇ヶ岳は北泉ヶ岳・後白髪山方面へ向かう。


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途中眼下に往路通り過ぎてきた山小屋が見える。


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ホントにこっちでいいのかよ?!という藪をかき分けて行くと蛇ヶ岳山頂に到着。もうこの前後は藪がすごすぎて写真がほとんどありません。


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さらに心細くなるくらい藪の中を突き進んでいくとようやく標識に出くわす。ここを「草原をへて升沢へ至る」方面へ。(あぁ早くこの藪を脱出して草原に出たい…)と思っていたら脱出できたのは良いものの、、


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草原じゃなくて雪原じゃん。。


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しかもかなり続いているし。。


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でも往路の雪渓と違い勾配がちょうどスキー場のゲレンデくらいなのでけっこう楽しく下れました♪


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下りきった位置から見上げた雪壁。

ここから先はまた水との戦いでじゃぶじゃぶと小川可してしまっっている山道をひたすら下っていくと、


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蛇ヶ岳分岐点に出る。

これで往路のルートに戻ったことになりあとはひたすら下ること1時間ちょっとで無事下山することができました。時刻は14:15分。11:35分に下山を開始したので復路は2時間40分で降りてきたことにある。

というワケで約6時間の慰霊登山はこれにて終了。


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帰りは舟形山山麓にある『台ヶ森温泉 山野川旅館』にてひとっ風呂浴びていく(日帰り入浴500円)。


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他に入浴客がいたので写真はネットで拾ったもの。

お湯は塩分を含むやや白濁したぬるめの源泉かけ流し(飲泉可)でとても湯あたりが良かった。山登りの後には最高かも。


風呂上がりの帰路、車を走らせながら(あー山頂でおにぎりかじっただけだから小腹が空いてきたなぁ)と思っていたところ、丁字路に『手打ちそば おさだ 』という看板を見つけ脊椎反射的にハンドルを切る。

実は自分、登山と温泉と蕎麦はガチでセットなので(神スリーと呼んでいる)時間外だろうが昼食をすでに食べていようがそんなことは関係ないのだ。


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5分ほど車を走らせるとすぐに素敵な佇まいのお店が見えてきた。あまり期待していなかったのだがこの時点で自分に内蔵されている108のコンピューターが「ボ~ノ♪」と判定を下す。


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店内には色々なガラクタ物が置いてあります。


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写真は天ぷら竹盛そば(1100円)。

竹の器が涼しげでいいですね。ではいただきま~す♪



チョwwそばウマスギワロスwww



結論からいくと「と・つ・て・も」美味しいです。もっと田舎そば的なものが出てくると思っていたら細身で香りとコシが強く喉越しのいいおそばで星も程よく入っておりまさに自分好みのおそばでした。ご馳走様でしたm(_ _)m


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店の前には七ツ森が眺められる最高のロケーション。


さて慰霊登山も済ませたことだし温泉と美味しいおそばも堪能したことだしそろそろ現実逃避して絶賛放置中の書類の山をサルベージ開始だ(泣)