インド人性悪説 | チベせん日記

インド人性悪説

いま19歳の三重の大学生Kくんのインド・ネパール旅行の相談にのっている。会話の中でふと思ったのだが初めてインドへ行く人って大概、「やっぱインドって危ないですかね!?」と聞いてくる。ここでいう“危ない”とは生命に係わる危機の“危ない”ではなく、騙されたり、盗まれたりの方の“危ない”を意味する。
うーん危ない、か。自分自身は10数年前の初インド以来一度もトラブルに巻き込まれたことがなく、いつもわりと呑気に滞在しているのだが、ガイドブック一つとって見てみても被害事例や注意・警告の類がどの国よりも突き抜けて多く掲載されているのは事実だろう。
デリー空港では空港から市内へのタクシーが模範にトラブルをおこす為、数年前にクーポン券制度を導入したのだが、このクーポン券制度ですら既に多数トラブル事例が報告されている。まさにインドらしい。

昨年、このクーポン券制度になってから初めて空港からタクシーで市内へ出た。夕暮れのデリーの街をながめながら走らせていると、ドライバーが話しかけてくる。だいたいお決まりのセリフで、「インドは初めてか?」とか「宿は決まっているのか?」とかそんな感じだ。キッパリ答えて車外の景色に視線を戻していると、今度はルームミラーでチラチラ確認しているのが分かる。そう、品定めしているのだ。彼らも商売がかかっている。いけると思ったときは勝負にかかってくる。人口10数億のインドで生き残るというのはそういうことなのかもしれない。 このときは走り出して15分程度で車内は諦めの空気に変わった。勝負アリ。

よくインドは物凄くハマるか二度と行きたくないかに二分されるという。幸い、自分はどちらでもないのだが、ようは同じものを上から見るか横から見るかであって同じ国であることには変わりはない。人もまた同じ。ある人にとっての友人は別のある人にとってペテン師になりうる。

なんか必死なぶん、インド人の方が分かりやすいだけであって案外どこの国の人間にもあてはまるような気がするのは気のせいだろうか…?