破産手続きすることになり、お願いした弁護士は以前から知り合いの女性。
頭がよくて、独身。ネイルとブランドが大好きな先生。
会社に来て、言われた通り書類を用意する。
こんな状況だし、仕方がないが、まあキツイ。
数日後、リースしていた車を返却する為、また会うことになった。
会いたくなかったけど、旦那が都合が悪いから仕方ない。
手続きが終わると、私の名前を呼び
「tiaさんの結婚式にも出たし、何度かお会いした時の覇気が今はない。
それは仕方がない。けれど、大丈夫だから。大丈夫」
と言って帰って行った。
涙を見せたくなかったけれど、泣いてしまった・・・
弁護士という仕事の中で、人の一面というものをどれだけ見てきただろう。
本当は官僚になりたかったけれど、東大に進めなかったから
弁護士になったとさらりというけれど、どれだけ勉強という努力をしてきただろう。
ルブタンのヒールを履き、クリスチャンディオールのカバンの中にパソコンを入れ、
季節ごとのデザインを催したネイルでどれだけの書類を作ってきたことか。
結婚してのほほんと扶養家族で生きてきた私とは大違い・・・
そんな私に言ってくれた「大丈夫」と言う言葉。
これからのお守りにしようと思う。