容器類を集めて雨水を溜める用意ができたら、次に用意するべき物は濾過器となる物と、煮沸するための鍋類の2種類が必要となります。

さて、まず1つ目の問題は水の【濾過】ですよね?。
最低でも小さなゴミ(異物)や不純物などはなるべく取り除きたいですよね。
濾過の簡易的な簡単な方法とは、何も持たず野外にいるならハンカチ、シャツ、靴下、帽子ぐらいしか無いと思います。

問題というのは、濾過器の中身になる濾過材=濾材(ろざい)になります。
あれば良いのですが、炭や小石などがあれば有利ですが、野外やならまだしも、被災地でそう簡単には見つからないと思います。
ポピュラーな簡易濾過器の作り方↓

過保護じゃない幼稚園児でも出来る物です。

(カッターもハサミもない場合は、考えましょうとだけ。)



なんにしても、溜めた雨水を飲み水に変える最低条件は細菌や微生物の数を限りなく0%に近づけたい。
その手っ取り早い一番の方法がやはり【煮沸】となります。
自作の簡易的な濾過器で安全なレベルに細菌を減らすまでに持っていけるのかというと、かなり難しいです。
自作の濾過器はせいぜい小さなゴミが取れる物だという程度に思っておきましょう。
しかし何もやらないよりは遥かにマシだと思います。

という事で、雨水貯留用の容器類の収集の次(同時)に必要となるのが、煮沸するための鍋と火になります。

水を煮沸できる鍋の代わりになる物は、とにかく金属製の器状の物=空き缶、保温機能付きの水筒(壊して中身を取ると金属だけの筒型容器になる)、ヘルメット(これも中身を取る)、工事の案内看板(金属板を叩いて凹状に曲げる)、など落ちている可能性の高い物を簡単に書いて見ました。

そして勿論、煮沸するための薪が必要となります。震災時なら多くは語らなくても分かると思いますので割愛します。

火はライターを持っていれば良いのですが、禁煙が進み電子タバコに以降している現代では、紙巻きタバコを吸う人の割合はざっと考えて10人に1人ぐらいかと思います。

他に火を点ける方法は乾電池、虫メガネ、の代わりになる物=レンズになりそうな物=透明のペットボトル、透明の瓶、その他は危険ですがモバイルバッテリー(⚠️使えない物)、車のバッテリー(危険)、車載用の発煙筒(危険)、などありますが、手っ取り早いのはライターの次に車に備え付けの発煙筒かと思います。
(やり方はご自身で調べて下さい。自己責任で。)

ここからが⚠️注意です!。
強い地震が起こった場合、屋内、屋外でも家内でも、どこかでガス漏れの可能性があるという事を忘れないで下さい!。

薪、火、鍋、貯留の準備が整ったら後は雨を待ちましょう。
暑い時期にここまで出来た人は本当に疲れていると思います。安全な場所で休みながら、次の事を考えましょう。
休みがてらでいいので、一旦火を起こして置きます。同時に他の薪になるものは火から適度な距離(燃え移らない程度)を置いて、薪を乾かしておきましょう。(←焚き火テクでこれはめっちゃ大事な事です。誰も知らないのか何故か誰も言わない。)

【雨が降って来たら。】
なるべく遠くが見渡せる場所が望ましいのですが、雨雲はどの方角から来て、どの程度の降水量、時間の長さなのかを予測して見ましょう。
パラパラとした1mm程度ならそのまま待機。
中間は飛ばして、強くザーっと降る降雨なら容器にどのぐらいの時間でどの程度水が溜まって行くのかを調べてみましょう。

先程調べた家の雨戸などから出る水量も参考にしながらその水も集めましょう。

容器の5分の1程度の水が溜まったら、再度雲行きを確認してみましょう。
まだ止みそうにないと判断したら、思い切って一気に集めた容器を全部よく洗いましょう。
もったいない、今飲みたいと思う人もいるかもしれませんが、我慢です。

理想としては、雨が降り始めて小1時間後ぐらいの雨水を飲み水用として使いたいところです。

屋根がある広いスペースがあるなら別ですが、

大小の容器を洗うには外になると思います。

全身ズブ濡れになると思いますので、男性なら上着を脱いで作業後に身体を極力暖められる様にしておきましょう。
(真面目な話、誰もいない場所なら私はパンツ一丁裸足でやります。)
容器が洗えたら焚き火にあたって身体を暖めましょう。

容器の水が鍋に溜まるぐらいの量がとれたら、布などで小さなゴミをなるべく越して下さい。

後は煮沸を約10分→冷ます→一口だけ飲む→15分待つ→もう一口〜二口飲む→10分待つ→もう一度やる→この辺で何か嫌だな〜と思う様な調子なら、さらに30分ほど待つ。→特に何もなく大丈夫だと思っても、ガブ飲みは絶対にしない事!(⚠️鉄則!)。
最低限の量で抑えておく。

『汗を大量に書いた場合、10分に一口程度の水の飲み方をすると点滴と同じぐらいの水分補給になるらしい。それ以上は汗か尿に変わりやすい。』


後は根気よく煮沸して冷ましは、持ち帰れるペットボトルなどの容器に移して行きましょう。

一時的な成果として2ℓ×2〜3本も取れれば良いでしょう。まずはそれを自分用としましょう。


もしそれ以上作れたのなら、先程の助けれない人2の人達の分を争いにならない分配を考えてから持ち帰りましょう。
争いになる量しか取れないのなら、ストックしておきましょう。

持ち帰るのは雨が止んで、足場の泥濘みそうな場所などを慎重に確認しながらゆっくりで良いです。

その頃、限界を超える究極に喉が渇いた人間は、例え助けれない人2だとしても、必ずと言っていいほどその作った飲み水を飲むはずです。


与える順番は、身体の弱い人>お年寄り>子供(小さい子から)>女性(母親)>ありがとうと言える人。>助けれない人2(老若男女全員)orやらない。と、私なら順を決めてます。


皆様はお心のままに。


作った水は翌日までには飲み切る様にして、それ以上ストックする時間が経過したら再度煮沸して冷まして飲みましょう。

つづく

わいわ