【「ビールもれっきとしたアルコール」ロシア政府がようやく認める】
ロシアの冬といえば、雪の降りしきるなか懐にしのばせた国民酒ウォッカをボトルからあおって寒さをしのぐ……というイメージがあるかもしれませんが、
「ウォッカを割って飲むなんて邪道」というロシア人も最近ではビール党が増えているのか、
ここ15年でビール消費量は3倍に増えているそうです。
というのも、これまでロシアではビールは「酒類」ではなく「食品」という扱いだったため、
低価格で、スピリッツやワインなどの酒類と違い深夜でも露店でも販売することができ、
広告の規制も厳しくないというアドバンテージがあったのです。
アルコール依存や未成年者の飲酒などの問題に取り組むロシア政府では、
ビールを「酒類」に分類する新しい法案が2月22日火曜日に下院を通過し、
国民がビールを「酒」と認識する時代が来ると期待されています。
過去15年でロシアのビール消費量は3倍になり、市場は現在中国とアメリカに次ぐ世界第3位の規模にまで成長しています(人口は約1億4200万人)。
ウォッカの本場ロシアですが、実はウォッカはアメリカやヨーロッパなどの西側諸国より総じて高い値段で売られているのに対し、
ビールは1パイント(約470ml)160円程度(飲食店で提供される値段)と、ほかの国と比べても非常に安価。
ロシア人の多くがビールは「ソフトドリンク」という認識を持っていて、
缶ビールを飲みながら仕事へ向かう社会人や、公園でランチを食べながらビールを飲む10代の若者の姿も珍しくないそうです。
ロシアではアルコール依存と未成年者の飲酒は深刻な社会問題となっていて、
国民1人あたりのアルコール消費量は年間32パイント(約15リットル)と推算されています。
これは純アルコール換算の量なので、例えば40度のウィスキーなら38リットルほど、
5%のビールなら300リットルほどという量で、平均的な量を飲むロシア人でもWHO(世界保健機関)の推奨最大摂取量の2倍以上飲んでいるということになってしまいます。
年間50万人がアルコールに関連した死因で亡くなっていると見られているそうです。
「ビール製造業を正規化しビールをアルコールに分類するのは、まったくもって正しい方向性で、
わたしたちが長く待ち望んでいた施策です。議会は正しい決断をしました。
これにより国民の健康の向上が期待できるでしょう」とロシア保健・社会開発省でアルコールおよび薬物依存問題に取り組むYevgeny Bryun氏は述べています。
こんにちは。
むぎです。
やっぱり、ビールはアルコールですよね。
のほほんです。