【濃厚な「キス」でゲームを操作、舌の動きで動かすコントローラー。】


球を転がしてピンを倒すというわかりやすいゲーム性から、老若男女を問わず、幅広い年代に親しまれているボウリング。
家庭用ゲーム機にもボウリングゲームは数多く、人数が集まったときなどにはワイワイと楽しく盛り上がれる定番の娯楽だ。
しかし、米国の大学に在学中の女性アーティストが開発したボウリングゲームは、普通のゲームとはちょっと趣が異なる。
このゲーム、一般的なコントローラーのような入力装置ではなく、
キスをした上、男女が舌を一緒に動かすことで球を操作をするという、かなり刺激的なものなのだ。

このゲームと入力装置を開発したのは、現在ジョージア工科大学で博士号取得を目指しながら、
メディアアーティストとして活動しているナム・ヘヨンさん。
プレイに必要なのは「キスコントローラー」なる装置と、キスをしてくれる相手という斬新なもので、
どのようにしてプレイをするのかは、実際に遊んでいる動画を見ればすぐにわかる。

ナムさんの公式サイトや動画投稿サイト「vimeo」などに公開されている1分17秒の動画「Kiss Controller」
(※YouTubeは「the Kiss Controller」http://www.youtube.com/watch?v=5WDjM1DjkI0  など)が始まると、
ボウリングのレーンを映し出したスクリーンの前には男女の姿。
すると、簡単なゲーム説明の字幕が登場し、どのようにボールを操るのかを教えてくれる。
それによると、ボールが向かうコースは2人の舌がどの位置にあるかで決まり、スピードを上げるためには、
2人が舌を早く動かす必要があるとのこと。

動画で唇を重ね合わせた2人、女性はほとんど目をつぶって一生懸命口の中で舌を動かしている様子。
一方の男性は口を開けたりしながら激しく舌を動かしてるのは分かるが、
視線はレーンや球の転がる“勢い”のゲージが表示されたスクリーンに向けられ、女性とのキスを楽しむ余裕はないようだ。

仕組みを理解すると、ボールの向かう方向を示す矢印が刻々と変化したり、“勢い”を示すゲージが徐々に増しているところから、
2人の舌の動きが想像できてしまう点は気恥ずかしさがあるものの、日本に比べるとオープンにキスをする海外では、
周囲で見ている側も楽しめるのかもしれない。

2回実技を行った動画の2人の場合は、ストライクこそ出なかったものの、1回目はやや右に向かった球の軌道を2回目は真っ直ぐに修正。
終わった後、男性は軌道修正できたことが嬉しかったのか、勢い良く女性にハイタッチをしようとするが、
女性の側はやや戸惑い気味なのは面白い。

ナムさんの公式サイトによると、「キスコントローラー」は舌の位置を示す磁石を使ったセンサーと、
その位置を検知するヘッドセット型レシーバーで1セット。これを1人が磁石、
もう1人がヘッドセットを装着し、20秒間動かした舌の動きと位置の平均から、ボールのコースと勢いが決められるという。
2009年には同様のコントローラーを使って、2人で音を出す装置も開発しているナムさん。
今後もアイデア詰まった作品が生まれるのか、活躍に期待したい。



こんにちは。

むぎです。

日本での普及は、どうでしょうか?

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