リリー、突然こんな手紙をもらって驚いているだろう。
予め断っておくけど、これは俺のために書かれた文書だ。己の欲望を満たすために作成し、高校卒業と同時に1つの区切りをつけるためにこうしてリリーに渡した。極めて無責任で自分勝手な試みである。この手紙はエゴの塊であり、リリーに俺の気持ちを無理矢理押しつけようとしている。これを読んでリリーがどう感じるかなんて全く考えていない。もしかしたら動揺するかもしれないし、激しい嫌悪を感じるかもしれない。あるいは(そんなことはないと思うけど)喜びを感じてくれるかもしれない。もちろん、リリーが嫌がることを好んで実践しようとは思わない。だから、ここまで読んだ感じで「これはまずいな」と感じたら、ここでやめておいた方がいい。気持ち悪いと感じたら、こんな手紙は捨ててしまえばいいのである。ただでさえ悩み多き青春時代に、俺からの不可解な手紙などによって余計な心の闇を生じる必要はないだろう。
それから、俺との現在の関係を変化させたくなければ、やはりこの手紙を読むことはお勧めできない。と言っても、この手紙を作成しリリーに渡したことで、すでに今までの関係を維持することは困難になってしまったかもしれない。だが、これからの人生でもう俺との関係など気にする必要はないだろう。この手紙を渡した時点で、俺の決心はついている。リリーが望むのであれば、俺はもう二度と姿を現さない。無理かもしれないけど、リリーが俺の存在を忘れられるように祈る。想像以上の精神的ショックを感じてしまったならば謝る。俺は一生その責任を背負って生きていくことになるだろう。
ときに俺は、己の性格を憎む。制御すべきだと心得ているのに最終的に欲望に負け、愚かな行動によって大切なものを失っているのだ。
ああ、俺はなんて人間性の欠如した行動をしてしまったのだろう。本当にこれで良かったのだろうか。あまりに自己中心的ではないか。