昨日、時事通信出版局が主催の教採フォーラムに行ってきた。東京都教育長の講演が印象的だったので、ここに記録しておく。
教育長は、震災対応の事例をいくつか用いながら、求められる教師像について話してくださった。簡潔に言えば、求められる教師像は次の4つである。
1 自ら考えて、実行できる教師
2 都道府県などの境界を越えて、全ての子どもに愛情をもつ教師
3 常に子どもの状況を考え、その子に応じた指導ができる教師
4 自身の心身の管理ができる教師
この中で、私が最も心動かされたのは、1の自ら考え、実行するということである。なぜならば、教育長のお話を伺っていた、まさにその瞬間にも、私にはその姿勢が欠如していたからだ。
詳しく説明する。教育長の講演の前に話していた方は、プロジェクターを使っていた。しかし、話が終わった後にも、プロジェクターの映像が、舞台上のスクリーンに映した出されたままだった。その状態のまま、教育長が登壇して話をお始めになったが、なおもプロジェクターの映像は消えなかった。やがて、教育長はまぶしさに耐えかねて、それをスタッフに指摘なさった。それを受けて、やっとスタッフの方が、プロジェクターの上に乗っていた板をレンズの前に立てかけ、映像を遮った。
一連の流れを見ていて、私は激しく後悔した。私は問題のプロジェクターのすぐ近くに座っていたからである。その私が、なぜプロジェクター問題を解決しなかったのか。
教育長が登壇されても映像が映し出されていることには、疑問を感じた。そして、スタッフが何もしないならば、私がプロジェクター問題を解決しなければならないと思った。しかし、勝手にプロジェクターをいじることにためらいを感じた。プロジェクターの上に乗っていた板で映像を遮ることを思いつかなかったため、問題を解決するには電源を切るしかないと思ったからだ。だが、プロジェクターなどの機器は起動に時間がかかるため、もしその後に再び使用することになれば、迷惑をかけることになる。そのような心配をしていたため、私は何とかしなければと思ってはいたものの、何も実行することができなかった。
教育長は講演の中で、「人のために何かをしようと考えたとき、許可など求めずに、なるべく早く実行することが大切」だとおっしゃった(正確な言い回しではないが、趣旨は合っているはずである)。この言葉は、私の心に大きく響いた。もちろん、自分勝手な判断で行動することは避けたいが、考えただけで行動しないという姿勢は、なんとしても改めなければならない。なお、行動をためらう原因の1つは、教育長も指摘されていたように「方法論が分からない」ためである。それは、レンズの前に板を立てかけるという解決策を思いつかなかったことからも、納得できる。したがって、日頃の反省やもしもの事態の想像を行って、問題解決のための方法論を身につけていくことが、考えを行動に移すために必要な課題である。