小学校からの繰り上がりで中学生になる

小5、6で仲の良かった友達と中学では一緒に美術部に入ろうと約束をする

みんなで美術部に入る

放課後、
夕日の差し込む美術室
みんなで絵を描く
それぞれ好きなものがある
好きなものの話をする
好きなものの絵を描く

1人が
バド部に入るから
といっていなくなる

もう1人が
塾があるからもう来れない
といっていなくなる

3人、4人とどんどん居なくなる

気がつくと私はひとりぼっちになっていた
私には行くべき場所がない
行きたい場所もない

ずっとここにいたい
みんなといる美術室は楽しかったから
楽しかった思い出があるから

でももう誰もいなくなってしまった
もう思い出は更新されない

だけどこの部屋を出て、
行く場所も帰る場所もない

もう身体も動かない
握りしめた鉛筆が白い画用紙に
何を描こうとしていたのかも思い出せない

白い画用紙をじっと見つめる

夕日に照らされてオレンジ色になる

オレンジ色の画用紙

いつから夕日が差していたんだろう

もうずっと長い気がする

いつから1人だったんだろう

いつみんなはいなくなったんだろう

私は、この美術室にいつからいたんだろう

これからもずっと1人でここにいるのだろうか

座っている椅子にかかとをあげて膝を抱える

目を閉じて、背中に夕日を浴びる

照らされる

この光は、罰なのか、救いなのか

私は輪を失って

孤独になり

そして今、渦中にいる

海に投げ入れた小石のように
真っ直ぐ沈んでいく感じがする
深海にたどり着いて目を開けると

美術室は夜になっていた

月明かり

星が見える

今、星の間を列車が走っていった

かつてこの美術室にいた誰かが
そんな話が好きだと言っていたような気がする

誰だったかはもう思い出せない

顔も声も記憶の中で曖昧になった人たち

色褪せていく

でもきっと、私はこの部屋から出ては行かない

星の光、薄暗い美術室

ここは私の居場所だ

今日からは、私の場所だ