自分の子どものキティもだけれど、キティの学校のお友達を見ると本当に皆恵まれているなあ、としみじみ思う。年間300万円もの学費を払ってもらい(寄付やら内部生用のサマーキャンプ代を含めれば年間400万円に近くなる)、自由が溢れた最高の環境で同じく恵まれた家庭のお友達と勉強、スポーツ、芸術、遊びをして皆本当にのびのびと、スクスクと育っている。

インターは大体5月末から6月には学校が終わり、長い夏休みに入る。今年はサマーキャンプどこに行かせようか、なんて先日も学校行事の時にお母さん方と話した。うちは今年はコロナも収まってきたのでアメリカに行かせようと思ったら、飛行機代、ホテル代が軒並み高騰していて、親子で1週間行くと100万円以上かかることが分かり、諦めた。キティ、申し訳ない、と謝った。サラリーマン家庭にはポンと出せる金額ではない。だから内部生用のと、外部団体がやっている日本のインターの子向けのキャンプに行かせる予定。

キティと仲良しのAちゃんはカリフォルニア出身のアメリカ人。Aちゃんはてっきりカリフォルニアに帰るのかと思ったら7月中は帰らず日本のサマーキャンプに行かせるらしい。のし子がえー、コーディングとか?それともネイチャー系?みたいに聞いたところ、「毎年それ系に行かせていたけど、自分の子を見ていて最近つくづくこの子は恵まれ過ぎていて、かつ、それが当然与えられているかのごとく、何ら自分の環境に感謝がない。このままだとこの子はダメになってしまう」と。立派なお母さんだなあ、なんてフンフンと話を聞いていたら、




「だからね、今年は滝修行に行かせることにしたの。」










えーと。









滝修行ってこういうやつと言う理解でよろしいか。


なんでも、子ども用に寺かなんかで修行付きのめっちゃ質素な生活を送るキャンプがあるらしい。「修行もあるけど楽しいアクティビティもあるのよ。」とAちゃんのお母さんはにっこり言った。そしてキティも一緒にどうかとお誘いまで受けた。一瞬いいかも、と思ったけどキティは既にお気に入りのコーディングキャンプに別のお友達と行くことになっているのと、そもそもあのマリーアントワネットを地で行くワガママが寺に住めるとはどうしても思えず丁重にお断りした。


タイトルの恵まれすぎた子どもの行き着く先は、の答えは「滝修行」、というお話でした。