今回は、僕が行ったセカンドオピニオンに関して、セカンドオピニオンの目的や、どんな意図で病院を選んだか、どんな質問をしたか、そして、どんなことを思ったか、そこまで書きたいと思います。

セカンドオピニオンを受ける目的

セカンドオピニオンとは、現在かかっている主治医以外に病気やその治療法について意見を求めることができる制度です。

僕の場合、自分の病気「脳腫瘍:ジャーミノーマ」に対して、抗がん剤+放射線での治療 (CARE化学療法) ※以外に治す方法がないかどうかを確かめたい、その思いで意見を聞くことを決めました。※正確な名称かどうか不明。

なぜなら、ネットで治療法を調べても、だいたいCARE化学療法のことが書かれていましたが、この治療法には以下のデメリットがあったからです…。

  • 脳への高次脳機能障害が発生する可能性
  • 抗がん剤投与による身体への影響 (前回書いた不妊治療等) 等

上記のような副作用が、どうにか発生しない画期的な治療法はないのか…と、
医者に言われるがままでいいのか?もっといい方法があるんじゃないか?と。
 

あとは、実際にネットで調べていても、"果たしてそれが本当のことなのか、嘘なのか" が見当つかなかったからです。

 

最終的に、僕は3つの病院を候補に選びました。

3つの病院候補を選んだ理由

病院名は念のため、仮称にします。

 

1つ目は、都内近郊のA病院。
ここを選んだ理由としては、ネットで調べていると「ジャーミノーマ」に関しての論文を発表し、ネット公開していた医師が在籍していたため、
信頼性が高かったからです。
場所は、自宅から遠かったですが、そんなこと言ってる場合じゃなかったので候補に入れました。

2つ目は、都内のB病院。
選んだ理由としては、ここは「がん」に重点を置く総合病院であり、抗がん剤を投与する患者を多く診ているだろうことから、
この分野の治療法に長けているはず、もしかしたら最新の治療法があるかもしれないとの思いから選びました。
また、希望した医師が、脳外科医の名医トップ100みたいなのに選ばれていた、というのも理由でした。

3つ目は、北海道のC病院。
この病院の医師の方のウェブサイトがすごくわかりやすく、ジャーミノーマのことが詳細に書かれていたので、とても好感が持てました。
病院が北海道なので伺うのは難しかったですが、ウェブ問い合わせ(メール)での受付も行っているとのことでしたので、
意見は多いほうが良いと思い、候補に入れました。

セカンドオピニオンに関する注意事項

  • 時間に制限があります!
    • 僕は大体1時間以内に収まりましたが、時間ごとにお金加算されるシステムになってます(お金は病院によって変わる?)。
  • ノートなどに質問事項を整理していきましょう!
    • 時間に制限あるし、1対1で真剣な内容を話し合うことになりますので、つい緊張して聞き逃しちゃうことも…。
  • 現在かかっている病院からの紹介状が必要です!
    • 僕の場合は、治療前にかかっていた病院で、これらの病院に行きますと伝え、3つの紹介状を書いてもらいました(有料)。
  • セカンドオピニオンを受けて、その病院の手術、治療法で受けたい!と思えば、転院も可能かと思います。

僕が医師へ質問したリスト

あくまで自分の場合ですが、これから受ける人への参考になればと思います(一部です)。
当時は手術後だったし、これからの治療法などで、やばいくらいテンパっていたので、突発的で意味のない質問もしていたなあ…。

  1. 化学療法、放射線治療をしないと腫瘍を縮小することは難しいか?他に方法はないか?
  2. 化学療法を行った場合、自然妊娠する確率が低くなると聞いたが、実際どうなのか?
  3. 治療により、縮小したとして、再発する可能性はどのくらいあるか?
  4. 再発するとして、それを防ぐ方法はないのか?例えば食事療法?など…
  5. 他の部位に転移する可能性はどのくらいあるか?
  6. (ネットで調べたのだが)脳に障害が残る可能性があると知ったのだが、実際は?
  7. この腫瘍は、いつ頃からできていたものか?(当時の病院では判明しなかったため)
  8. この病院で治療した場合、どのくらい期間がかかるか?

などなど。

 

もう気になること、不安なことを彼女と一緒に考えて出し合いましたね。

ぶっちゃけ、何歳まで生きられますか?とか聞きましたね…。苦笑

正直この先どうなるかわからないですから…。
予測値でも、実績ある数値でも心の拠り所になれるもがあるならとにかく知りたかったのです。

セカンドオピニオンを受けての感想

受けてよかった!という病院もあれば、受けなきゃよかった…という病院もありましたね。
「都内近郊のA病院」は、もう行きたくはないですね。

前後の会話ははっきり覚えてないですが…

僕「再発の可能性はどのくらいありますか?」
医師「再発の可能性は3割くらいある。」
医師「ただし、1回再発しても治療すれば治るけど、2回目以降は厳しい。」
医師「なので全体的に、あなたが10年後に生きている可能性が8割、10年後死んでいる可能性は2割です。」
僕「え・・・」

死ぬ可能性が2割もあるなんて。


もうそれ以降の会話は、頭の中真っ白でしたね!あんまり覚えてないです。
あのくそじじい、なんてこと言いやがって!!!って今は思います。ムキー

今まで、「死」なんて単語はどの医者からも出て来なかったし、初めてのセカンドオピニオンで初っ端からそんなこと言われて、
かなり落ち込みました。なんだか衝撃的すぎて。

後にも先にもこんな事言われたのは、この病院だけでした。

ネットで顔写真を見た時は、「あぁ、この先生なら穏やかそうだし親身になって聞いてくれそう…」とか思ってた自分が馬鹿らしくなりました。

まだ自分の患者じゃないから?単に意見を聞きに来てるだけだから?
このA病院の医師は冷酷で患者思いではないと思いました。

他の医者はオブラートに包んで真実を言わなかっただけなのかもしれないし、正直なところはわかりません。

一番丁寧で詳細な返答くれて、受けてよかったと思えたのは、「北海道のC病院」でした。
遠方でしたが、メールでのやり取り、電話対応もしていただけました。
遠方の病院で諦めている人、メール等でのセカンドオピニオンも病院によってはできる可能性ありますので諦めないでください。

ただ、当初の目的であった「他の治療法があるのかどうか」に関しては、どの病院に聞いても同じ意見で「CARE化学療法」の一択でした。
1つ補足すると、「都内のB病院」では、治療と並行して行う「統合医療」なるものを教えてもらいましたが、
これについてはまた別の記事で書いていきたいと思います。



結果的に、打開策はでなかったものの、セカンドオピニオンを経て、
「自分にはこの治療しかないんだ」と前向きになれた気がします。

受ける前では、ネットで様々な意見を見ては不安がったり、情報の多さに時間だけが過ぎて…、
受けた後は、少しもやもやがスッキリしました。まあ、さらに不安になることもありましたが…。苦笑

自分の場合、より良い治療法は出てきませんでしたが、世界ではセカンドオピニオンを受けたことで、
別の手術方法や治療法が見つかり、実際に完治したという実例もあるそうです。

セカンドオピニオンは、お金と時間がかかることではありますが、「可能性を広げる」という意味でも有効な手段のひとつだと僕は思います。

 

 

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