よくよく考えてみると48関連のライブとか最初の武道館以来なので、ほとんど3年ぶりくらいの参戦になる。

当然、3年前と今とではAKBと、その周辺をめぐる状況も大きく変化し、その間、なぜAKB関連の現場に行かなかったのかというと、別に意図的に避けていたわけではなく、人気が沸騰するにつれて(知り合いづてに)余ったチケットが自分のところまで、まわってこなくなったというだけのことである。

あいにく自分にとってAKB関連のライブは必死に自力でチケットを争奪してまで観に行きたいと思う種類のものではない。

今回、観に行ったSKE48 チームKⅡのライブも名古屋の知り合いがチケットを余らせたので、たまたまお誘いを受けたというだけのもの。最近では栄の劇場でSKEの公演が当選することも、ほとんど不可能らしく、東京まで遠征してこなくてはならないというのが現実だとか。

いくら48のブランド力や運営の資金力があるとはいえ、自分の感覚だと、まず名古屋にアイドル文化が定着したことに対してちょっとした驚きを感じてしまう。

オレが過去に名古屋で観たアイドル関連のコンサートでまともに集客出来ていたのなんて、全盛期のWINKくらいしか記憶にない。そのくらい名古屋という土地はアイドルにとって鬼門だったのだ。

今回のSKEの公演は、いわゆるコンサートツアーではなく、栄の劇場で行っている公演のパッケージショーをそのまま、東京で再現するというもの。公演名は「ラムネの飲み方」という名前で、SKE劇場でも去年の秋から同時進行中で行われているらしい。

会場に到着し入場の段階ですでに何やら物々しい雰囲気が漂っている。誘導灯や光輝度サイリウム等の使用禁止が注意事項として掲げられ、チケット購入者の本人確認のための写真付き身分証明の提示に、さらには持ち物検査って…SKEのヲタには国際テロ組織のメンバーでも潜伏しているのだろうか。

アイドルのコンサートなんてものはフラッときてフラッと観て帰るような身軽さがいいのに、いくら転売防止が目的とはいえ、これだけ物々しいのもどうかと思うが。
そのうち、住民票とか戸籍謄本とかを提出しないと入場出来なくなったりとか。

場内はギッシリ満員だが、実際にこの中でSKEの、それもチームKⅡのファンとなると一体どのくらいいるのだろうか。会場の雰囲気から察するに実はそんなに多くはないような気がする。いや、もちろんそこに明確な根拠はないのだけど。

ただしTPDよりもOPDが好きだとかモー娘。よりもシスコムーンのほうが好き、みたいなヘソまがりは、いつの時代にもいるわけで、この日、メンバーに声援を送っていた人はかなり気合いの入ったヲタなのだろう。

ちなみに自分がKⅡのメンバーで認識しているのはセンターの高柳というコだけで、他のコは一人も知らなかった。

前述したように、この日のライブは栄での公演を東京のホールで再現したものなわけだが、その一方でSKE48は、すでに数曲をチャートの1位に送り込んでいるヒットソングを保有するアイドルグループとしての一面もある。

しかしそういった彼女達のシングルリリース状況とは、ほとんど無関係に公演の内容というものは初めから出来上がってしまっているため、世間的にはまったく知られていない楽曲のみによって、このライブは成立している。

従って、自分はこの日、オープニングからエンディングまでの、ほぼすべての楽曲を初めて聴いた。

結果的に、それはアンコールでシングル曲のメドレーが歌われるまで続いたわけだが、メンバーの名前も顔もわからず、なおかつ、ほとんどの楽曲を知らずと、これは初心者にとって、かなりハードルの高い内容だといえよう。

ただしSKEというグループの本質を理解するのなら、シングル曲やPVを見たりするよりも、やはり今回のような劇場公演のパッケージショーを観たほうがより深い理解を得られそうな気がした。

そうやって考えると東京でこれだけの観客を前に栄でのパッケージショーを再現した意味というのは非常に大きいと思う。

ただし欲をいうと、どうせ観るのなら、やはりこれは栄の劇場で観るべきなのだろう。

この内容を小劇場で観たらきっとスゴいだろうなということは容易に想像がつく。

ところで本日の午後、今年もTOKYO IDOL FESTIVALの開催が正式に発表された。

今回の出演者リストに出演交渉中の大物ユニットとして黒塗りされた写真のグループがあったわけだが、それが一部ではやくも特定され、その正体は何とSKE48チームKⅡであった。

TIF2012に出演予定の他のグループとのパワーバランスを考えたらAKB本体やW松井の居るチームSでは釣り合いがとれないということなのだろうか。

オレはてっきり指原莉乃か乃木坂46あたりが今回は出演するのではないかと睨んでいたのだがチームKⅡなら、それはそれで面白いと思う。

「夏がまたくる…(「レモンドロップ」/アイドリング)」か…。