見た目のイメージの大切さ

なんだかんだと小理屈は言いますが、人はイメージで判断します。
同じワインを違う値段で飲ませたら高い方が美味しいと大半が答える実験結果も出ているようです。
人間の脳が価値判断する際に使用する部位が活性化するそうです。高いから美味しい、高いから効果がある、、、とは必ずしも言えないことは私たちは知性と経験で知っていますが、実際に判断する際にはそのイメージで判断しています。

同様、ブランドの仕事をしていると、中身が良ければ見かけやラベルやデザインは関係ない、、という人もいらっしゃいます。
果たしてそうでしょうか。中身がよいことを知っている人にはそれでよいですが、知らない人はそうは判断しません。やはり、お粗末な外観にはお粗末なイメージを持ちます。あたりまえによくある話です。
今僕はボクシングに関わっていますが、せんしたちも、ただ強ければ良いだけでなく、自身の選手としてのイメージをきっちり設定してリングに上がる選手、マスコミが選手イメージを設定したりも合わせて、選手のイメージがブランディングされていきます。

更には、一度持ったイメージはなかなか変わらないと言う側面もあります。何かを判断する(商品を買う、サービスを受ける)際には、やはりイメージ(デザイン、印象、ラベル、パッケージ)で左右されます。もちろん、高級すぎるイメージがあれば、自分にはこれはもったいないというイメージを持つこともあります。
一昔前の世代の方々ですと、これはデパートで売っているものだから間違いない、老舗の○○屋の食べ物だから美味しいとすぐにイメージしました。今やデパートや老舗のブランドイメージは昔から比べたらそれほどではありませんが、名前とデザインと品質がイメージとして連動しています。イタリアやフランスのFashionブランドや日本の家電製品も同様です。同じTVでが同じ値段で売っていて、片方が日本の大手家電メーカーもう片方が韓国の大手メーカーだとしたら、少なくとも日本ではよほど変わった人ではない限り日本メーカーの製品を買うはずです。
逆説的には、中身がお粗末なのに外観イメージだけ良いというような、この話を逆手に取った悪例もありますが、それでもイメージで人は判断してしまうために手にしてしまうケースもあるでしょう。
怪しいベンチャーなんかはこんなケースが多いですね。
いずれにしても、ビジネスにおいて、イメージ/最初の印象づけは大変重要なものです。ですから、御自身の会社のブランド、自社商品のブランドは選ばれる上で最上位と言って良いファクターです(中身は良いという前提の話です)。BtoB企業においても同様です。
ショボイ名刺を出した時点で、二流イメージ、古くさいイメージ、末端下請けイメージを持たれてしまう時点で、コミュニケーションロスが生じている事に気が付かねばなりません。
また、CIの見地から見るとこんなこともあります。
創業者が偉大で、大変立派なビジネスをしていらっしゃる会社さんは、わが国には沢山あります。社長の人間力だったり、提供する商品やサービスが超一流だったりと言うことで事業が発展し、事業に邁進していく中でなかなかイメージとか自社ブランドとか、考えたことがなかった、、でも事業はかなり発展した、、という例はいくらでもあります。創業者のパワーでこれまで成功してきましたから、そんなイメージとは関係なく(実はその創業大社長のイメージこそが会社の存在価値イメージなので関係有るのですが)発展して来たという自負があります。ブランドイメージが必要だと露とも知らず、、みたいな例は沢山あります。ところが、その創業差Yちょうがいなくなる時は必ず訪れます。代替わりや世代交代して、その大社長の人間力と事業推進力がその会社から無くなったり、大社長の影響力が半減した途端、その会社が自社ブランドイメージを作り上げてこなかったツケが回ってくるという事例も実に沢山あります。古臭ーい名刺を持って、二流イメージを今まで社長におんぶにだっこだった社員さんが新規事業や新規開拓を焦ってやり初めて初めて気が付く、、それくらい自社ブランドや自社のイメージというのは大事なことです。