「The Sile£★¢」

前衛サックス奏者アンソニー・ブラクストンの「The Silence」
というタイトルのアルバムを聴いた。
前衛サックスのソロ演奏で名盤を残している人ですが、
B面は普段のブラクストンの演奏だったのですが、A面がかかったときいくら待っても
演奏が始まりません。
確かに人の息遣いや床を踏む音などが聞こえ演奏が始まっているにもかかわらず
サツクスを吹きません、スタンバイ状態でいつ音が出ても良い状態でした。
緊張感のある普段の演奏がいつ始まるのかいつ始まるのかと 息を殺して待ち続けましたが・・・
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結局20数分間A面が終わるまで演奏しないまま終わりました。
ものすごい緊張の20数分でした。 サイレンスでした。
このSilenceの時間を録音することにより ブラクストンは私に20分の極限状態の
緊張感を与えたのです。
私に深い感銘を残しました・・・・・。
こういうのが前衛の極致です。
私の心に今でも忘れられない強烈な印象を残したのです。
すごい演奏です。
解かります?
世界的な音楽レーベルが発売したもので、ブラクストンという素晴らしいサックス奏者が表現
したいものを理解したプロデューサーがいたんでしょうね。
私は今の軽佻浮薄な時代が嫌いです。
人類とは必ず 上昇志向で進歩するもんだ と信じ込んでいた若い頃に聴いた
混沌そのものを表現した前衛JAZZですが、
現在の腐りきった安定社会よりは、可能性を夢見られた不安定さを懐かしく思い出します。
**なお掲載画像は本文内容のレコードとは異なるものです。