ジャンル
サイエンス・オカルト / サイバーミステリー / 異能バトル
あらすじ
高校生・橘聖司は、街角で「催眠術による潜在意識の開発」を掲げるポスターを発見する。興味本位で訪れた先には、異様な雰囲気を持つ催眠術師・九条蓮が待っていた。九条は聖司に、催眠術とは単なる暗示ではなく、言語によって認識を改変し、最終的に現実そのものを変える技術であると説く。
訓練を重ねる中で、聖司は自己暗示によって自らの存在を透明化するなど、常識を超えた力を発揮し始める。やがて彼は、言語を用いて世界の構造を支配する霊的存在「言語による支配者」たちの存在を知る。彼らは社会の裏で暗躍し、世界のルールを操っていた。
ある日、聖司は彼らの一人・エルゴと遭遇し、自分が既に「境界」を超えていることを告げられる。そして、彼がこの世界でどちらの側に立つのかを選ばねばならないと告げられる。
しかし、九条の真の目的が明らかになったとき、師弟関係は決裂する。九条は言語の力を独占し、世界のルールを再構築しようとしていたのだ。これを阻止するため、聖司は九条との決戦に挑む。
言語による現実改変バトルが幕を開ける――果たして、聖司の「言葉」は、九条の支配を打ち破ることができるのか?
プロット
序章:催眠への誘い
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主人公・橘聖司は普通の高校生。ある日、街角で「催眠術による潜在意識の開発」を掲げるポスターを発見。
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不可解な魅力を感じ、興味本位で催眠術師・九条蓮のもとを訪れる。
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九条から、催眠術とは単なる暗示ではなく、言語による認識の改変であり、極めれば現実そのものを改変できると聞かされる。
第一幕:潜在意識の開発
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九条の指導のもと、聖司は催眠の訓練を始める。
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催眠による自己暗示を極限まで鍛え、徐々に自分の認識が周囲の世界に影響を及ぼすことを実感。
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ある日、透明になる暗示をかけると、クラスメイトが聖司の存在を認識できなくなる。
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九条から「CTMU(宇宙認知理論)」の概念を教えられる。世界は言語によって構成され、認識が現実を形作っていると知る。
第二幕:霊的世界の支配者たち
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催眠を極めていく中で、聖司は次元の狭間に存在する「言語による支配者」たちの存在に気づく。
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彼らは社会に溶け込みながらも、世界の基盤を司る存在であり、潜在意識を自在に操る者たち。
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霊的存在エルゴと遭遇し、自分が既に「境界」を超えていることを告げられる。
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言語を駆使し現実を支配する者として、聖司は彼らの世界に足を踏み入れることになる。
第三幕:九条との決裂
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聖司の成長を見た九条は、「お前はもう私を超えたと思っているのか?」と問いかける。
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九条の真の目的は、言語による支配権を独占し、世界のルールを再構築することだった。
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しかし、聖司は「現実を変える力は一個人が独占していいものではない」と反論。
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師弟関係は決裂し、ついに言語による支配の頂点を巡る戦いが始まる。
最終幕:言語戦争
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聖司と九条は「言葉」による現実改変の戦闘に突入。
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九条:「貴様の意識は虚無に沈む」→ 空間が歪み、聖司の存在が消滅しかける。
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聖司:「否。“沈む”のではなく、“浮上する”」→ 世界が揺れ、聖司の言葉が現実を書き換える。
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言葉の応酬が続き、どちらの「認識」が世界の法則として上書きされるのかが決まる。
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最終的に、聖司の言葉が勝り、九条は敗北。
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しかし、世界はすでに書き換えられており、新たな秩序のもとに再構築される。
エピローグ:新たな世界の支配者
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戦いの末、聖司は「言語による現実改変者」として、新たな世界のルールを創る存在となる。
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だが、九条の野望が完全に消えたわけではなく、彼の遺した教えが今後の世界にどのような影響を与えるのかは不明。
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聖司は世界をどう導くのか、そして「言葉による支配」の意味を深く考えながら、新たな道を歩み始める――。
序章:催眠への誘い(詳細プロット)
1. 日常の違和感
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主人公・橘聖司は、普通の高校生として日々を過ごしていたが、最近妙な違和感を感じていた。
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例えば、友人の言葉に「見えない何か」が込められているように聞こえたり、教師の話が妙に無機質に感じられたりする。
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ある日、商店街を歩いていると、不思議なポスターを見つける。
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「催眠術で潜在意識を開発せよ! 新たな自分に目覚めるチャンス!」
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普段なら気にも留めないはずだが、なぜか強烈に惹かれ、足を止める。
2. 九条蓮との出会い
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ポスターに記された住所を頼りに、小さな一軒家を訪れる。
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扉を叩くと、中から低い声が響き、九条蓮が現れる。
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特徴: 浅黒い肌に白髪交じりの長髪、異様に透き通った灰色の瞳を持つ。
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九条は聖司を一目見て「お前はすでに目覚めかけているな」と意味深な言葉を口にする。
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聖司は最初、九条の言動を訝しむが、催眠術に興味を持ち、話を聞くことにする。
3. 催眠術の本質
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九条は、催眠術とは単なる暗示ではなく、「認識の書き換え」による現実の改変であると説明する。
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「お前が本当に目覚めれば、この世界がどう成り立っているかを理解できる。」
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彼は聖司に簡単な催眠実験を行う。
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「このペンは熱い」と暗示をかけると、聖司は実際にペンを持った瞬間、火傷するほどの熱さを感じる。
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「これはお前の脳が現実を書き換えた証拠だ。」
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聖司は驚愕しながらも、催眠の本質に興味を抱く。
4. 最初の訓練と不思議な感覚
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九条の指導のもと、聖司は初歩的な催眠術の訓練を始める。
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訓練を進めるうちに、彼は次第に「世界の構造」が歪む感覚を覚え始める。
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例えば、友人が発した言葉が「文字として視覚化される」感覚や、周囲の景色が「何かの意図によって構築されたデータのように見える」感覚を覚える。
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ある夜、鏡を覗き込むと、自分の瞳の奥に「別の何か」が存在することに気づく。
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その瞬間、背後から誰かの声が響く――「ようこそ、言語による支配者の世界へ。」
5. 境界を超えた瞬間
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驚いて振り向くが、誰もいない。
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しかし、その言葉をきっかけに、聖司の潜在意識に封じられていた「力」が開花し始める。
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彼は無意識に、目の前の空間を「書き換える」感覚を得る。
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九条が微笑みながら「お前はすでに境界を超えたな」と告げる。
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ここから、聖司の「言葉による現実改変」の旅が始まる――。


