THROW BACKS後援会と名付けられた応援団がかけつけ、多くの仲間に見守られるなか事件は起きた。
チームはガード陣の脚力でゴリゴリにディフェンスを仕掛け点を取り、スタミナ不足は交代で補うスタイルが確立しつつあった。ところが、ゲーム終盤にはそれでも足が追いつかず、手が出ることがしばしばあった。
もちろんそんなイリーガルな対応におだやかな相手ばかりではない。まさにそんな試合だった。
相手チームはタイム時にモップを蹴り付け怒号が飛ぶ始末。そしてピーピー笛が鳴るなか、元美容師のおナスが背後から押され危険な姿勢で落下、腰を強打しうずくまった。
するとパーマをあてたばかりのヤイチが一喝。
「謝れよ!」
攻撃力があるのか無いのかわからないパンチラインは静かなフロアに響き渡り消えていった。
「謝れよ」はジョンレノンの「Imagin」のごとく、メンバーの心にフェアプレイの精神を宿すきっかけとなった。

