渋谷センター街、現在はバスケットボールストリートと呼ばれる通り。渋谷駅からまっすぐのびるこの道の先に、ストリートボーラーの聖地と呼ばれる代々木公園がある。
GWでにぎわうこのプレイグランドにて、ゆっくんとナオキは出会った。
一人は大阪生まれ大阪育ち。西成は小学校への通学路。格差社会の現実を目の当たりにし、タフに生きることを学び、自ら指導者の道を決めた漢。
一人は田園育ちの三男坊。兄の影響でBOØWYを聴き狂うがすでに解散していると知りHIPHOPに転向、CISCO閉店にともない何かを見失っていた。
二人はガキの頃のように暗くなるまで夢中でやり合った。

「大阪には、おめーより上がいるか?」

「おるで。中下おきのり。」

バスケットボールストリート、この道をたどり帰路に着いた二人。不思議な運命に導かれた二人の時計は今ゆっくりと巻き戻り出していた。
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