今回も多大にネタバレ込みですご注意ください。


まずもって言いたいのが、私はそんなに舞台を酷評したくないタイプの人間なんですね。
んで、そんな私がどうしても好きになれなかった細貝圭舞台っていうのが2つほどあって、
それが『トロイラスとクレシダ』と、今回のマルガリータの脚本もつとめている堀江さんが脚本の『青面獣楊志』なんです。
トロシダに関してはそもそも話が生理的に受け付けないのでシェイクスピアェ…って感じなんですが、
青面については完全に脚本が苦手だったので、
今回マルガリータの脚本が堀江さんだと聞いてめちゃめちゃ心配してました。

なので、とりあえずフラットな目で見ようと思って原作読まずに舞台見て、
観劇を終えた本日原作を一気読みしました。

結論から言うと、舞台は舞台としては全然悪くなかったです。
ただ、私は座間さんや堀江さん達が見せたい部分とは少しやっぱりズレてるんだなと思いました。
原作はすーごい良いんですが、多分舞台にするには圧倒的に地味なんですよね。
元々私は学園モノきゃっきゃ★ってしてる話より
戦争しながら政治とか一兵卒の心情とかをネチネチやってるような作品の方が好きなタイプなので
原作の淡々と世界が進む中ただただ人々が翻弄される様が物凄く好感だったんですが、
ボリュームもボリュームだし魅せる為にああいう風に編集した、というのは凄い納得できました。

なんだろうなぁ、原作を読んだうえで舞台を振り返って改めて思った感想は、
『ミゲルという人の波瀾万丈の人生を描いた作品』
という印象。
舞台を見終えて数時間経ってから完全にこの感想になってたんですが、原作読み終えたことで改めてしみじみ思いました。
人生を描いだだけで、そこから伝えたいものが欠落しているように思えたんだよね。
ただただ優しい人が世界が求めるままに翻弄されて消費されて死んでいく様があまりにもつらすぎて深夜に憤慨しながら暴れてたんですが、
原作を読んだらそこにちゃんとほしい部分があって、なんだよ!堀江さん!ばか!ってなりました(:3 っ )っ

一つ前の記事で散々宗教気持ち悪いって言ってましたが、
まさしくその宗教の『気持ち悪い部分』を天正の4人もきちんと認識していて、
だからこそ『自分達は殉教のない信仰を布教しなければいけない』と誓い、
その為に四者四様どんな苦行でも耐えてるんですよね。

そこが!!!見事に!!!舞台ではすっぱ抜けてる印象なんだ!!!(:3 っ )っ

これはもう役者さんの演技がどうこうじゃなくて、
その部分のキーとなっている出来事やセリフがことごとくすっ飛ばされてるから
これは間違いなく脚本家の意思だよね…w(‾◡◝)
今回の舞台の「生きてゆかねばならぬ、何が起ころうとも」ってキャッチコピーの真意が
意味を成してないなぁと凄い残念に思います…ヽ(;▽;)ノ

ただまぁこれ私があんまりにも舞台見てる時に
ミゲル~~~ミゲルかわいそう~~~つらい~~~;;;
ってなりすぎてて頭に入ってきてないだけだったかもしれないので
次回の観劇では是非原作を踏まえたうえで冷静に観劇したいと思います…
出来るかな…実際にまたあのミゲルの姿を見たら冷静でいられなさそうだな…_(┐「ε:)_

ほんと設定変更だったり時間短縮だったりそこら辺は凄く見やすいように
まとめられてたからこそ、幼いころに勉強中に殉教の内容を聞かされて
四人全員違和を唱えたこと位は入れて欲しかったし
実際にキリスト教が寺社を打ち壊したことや外国が持っている日本への偏見を
嫌悪していたことをもうちょい言葉にしないと
あのまとめ方では伝わりきらないなぁと思いました…。
多分殉教を認めないって点は殉教者が出たシーンにまとめたんだろうけど、
それだと順序がチグハグになってしまうんだよぉ…
天正4人って自分たちの思想のうえに信仰を重ねているからこそ
芯がぶれなかったのであって、
疑問をもったうえで信仰するのとそうでないのとでは全然違うと思うんだよなぁ…。
ただまぁミゲルに関しては渡航中に向こうの人間から立派に殉教してねって言われて
違和感を覚えているからやっぱり二回目を見たら随分見方が変わるかもしれません。

私は本当に舞台を見て何よりも、ミゲルが「私は何のために生きているのでしょう?」って
泣きながら言ってるのがすーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーごい辛くて、
もうそれが死ぬほど嫌でつらくてつらくてこの舞台はそれを伝える舞台やったんや(号泣)
ってなってたんですが、
原作読んでそこに対して救いがあったと知れたのは嬉しかったです…。

でもね、でもね、それでもやっぱり私原作の最後のたまの語った内容には
うぐぐ…ってなって心が死にました(ㅍ_ㅍ)
うーん、なんだろうな、ただひたすら辛かった夫の生き様を、
忌み嫌っていた側の人間が認めてくれた、っていうのは確かに凄く嬉しかったんだと思うです。
だってたまの人生はミゲルそのものだったからね。
でも多分それが自分が腹を痛めて産んだ子だったら、多分そう言えなかったと思うん…。
だからこそ村木先生もぼかしたのだろうけど、なんか、なんか、
そこに人の業を見た気がして物凄くしんどくなりました…。
英雄と言われようと結局はただの殺し合いであり戦争なんだよね…。
その事実に対して是非を述べずただ美しい部分をとって喜ぶ姿はうぐぐ…ってなります。

だから この手の話をしだすと 終わりがなくなるから 以下略とします。
時代が悪かったの一言ですますには今の世の中だって紛争が消えたわけでもないし、
似たようなことが起きているんだから辛いなぁ…としんどくなりますね。

とりまあと3回、原作踏まえたうえで舞台をおおいに楽しもうと思います!٩( 'ω' )و
あっそうだ!ライトな感想を述べますと、
舞台の話上どうしても大きなポイントをピックアップするしかないので
ミゲルは常に絶望して全力で悲しみを露わにする人に見えましたが
原作では話に尺がある分淡々と絶望していてどちらかというと
こゝろの時の先生の方が原作っぽいなぁと思いました。
どっちも好きというか表現の仕方が違うだけなのでどっちのミゲルも好きというか
一つの作品で二度美味しいなと思いましたヾ(:3ノシヾ)ノシ”



※あっ追記なんですが、別に時間は短縮されてませんでしたね。
 すずきひろきだけが歳を取ってるのがなんでだ…?って心底思ったのでそこは
 全員歳取るか歳を取らないかで演技プランを統一すればよかったのになぁと少し残念に思いました。