昔々の人の寿命は短かったって。

それが今ではうんと伸びてるって言うけど、どんな状態で生きてるかっていうことは・・ね。

 

自分にしても、まして親なんて一生と歳とらないってどっかで思ってた。
だから親が死んでもいまだに信じてない自分がいるんだけど、ふと我に返ると還暦を過ぎた自分の顔が真昼間のお天道さんの下で眩しさに耐えきれず眉間にシワ寄せて立っているのが向かいの家のガラス戸に映っている。

 

おい!いつの間にココまで来ちゃった?

 

インスタで時折出てくる知ってる俳優さんや女優さんの今の顔写真みてひっくり返りそうになる。
そうそう、こないだね、メグライアンとジャンマイケルビンセントとミッキーローク見かけたんだけど、誰かわからなかったんだよ。
でご本人だとわかったときのあの衝撃ったらなかったわ。

自分もあんなふうになっちゃってるんだろうか?って凹むには十分な材料よね。

 

広告でいろいろ若返りグッズの情報もあって、顔ヨガだとかストレッチだとか動画で説明してくれてるけど、それさいったいどんな年齢の人を対象にしてんの?って思う。

 

だってさ、普通に座って胡坐かいてみましょってや、おいおいその普通に座ってってや、それがむつかしいぃんじゃい!って。
いや、ちょっと前ならできた体勢だったりするんだけどや、なんで~できんくなったん~!ってもんばっかりで。
 

普通に仰向けで寝て膝を立ててお尻を浮かして・・って、普通に仰向けで寝たら背中が痛くて寝れんと!
膝立ててお尻うかして・・って、浮かんて!!!

 

長いことカラダのメンテナンスを仕事としてやってきて、何の問題もなく動けるカラダだったからできたことが、ここにきて同じことどころかさわりのさわりすらできなくてさ、哀しいってもんじゃない。

ここ数日は外に出る事すらできずに、布団の中で過ごしてるんだけど、今朝ねふと思ってね。

 

60代ってまだまだ現役だと思う。
女は60からよ!って声を大にして叫びたいくらい(笑)
見た目も、服装の趣味も、食べるものもそれほど変化はないかもしれない。

だけどある日、本当にふとした些細なことで「あれ?」って。
「なんか変だぞ?」って。
冗談じゃなく、本当に気がついちゃう瞬間がくる。

 

たった60回+α誕生日を迎えただけなのに。
そう、たった60回+α。
春夏秋冬も60回+α。
いち、にっ、さん、しっ!ってろくじゅっこ。

 

でもね落ち込んで年寄り臭くなることを選ばないで~!とか
そういうことが言いたいわけじゃないのよ。
 

かといってまだまだ元気に頑張りましょ!!!っていうことも言いたいわけじゃない。

 

自分の変化を認めるのは勇気もいると思う。
 

人前では「もう年だから」って口にしても、それを自ら認めるのは結構しんどい。
 

今までの自分が全否定されちゃう気がしたりね。
今までの人生が全部無駄に思えたりね。
もっと若い時にあーしとけば、こーしとけば良かったなんて、罪悪感と後悔でいっぱいなっちゃったりね。
 

マジ、本当にがっかりするんだよ。
 

だから、そこからよっこいしょって重い腰上げて前を向く作業は、一人でやるにはちょっと辛いかも。

現実向きあうのは結局自分一人で乗り越えていくことに変わりないんだけど、それでも周りにいる不思議な存在の方々たちのお陰でどうにか持ち堪えられてるから、自分もそんな些細な手伝いになればいいなと思う。

誤魔化す必要はないからちゃんとお出迎えしてあげようよ。

カラダぎくしゃくしてようが、おっぱいが長くなっていようが、腹がタルタルしてようが、歯が欠けたりっぐらついたり(今日は歯医者に行くんだ!)、しわだシミだたるみだ白髪だってあれこれいっぱいこっぱいあったって、
無理したり頑張ったりしなくていいし。
ただありのまま今の自分がどんな自分か向きあう時間を少しとってみる。

 

こんなこと書きながら自分も今現在模索中なわけで。

 

おにぎりちゃんがただのおにぎりばばぁになっただけの話。

 

まぁ、ぼちぼち歩くだ。