先日MotoJP様にお伺いした際、
ECUチューンの他にもフロントフォークのセッティングについて教えていただきました。
MotoJP様では新型XSRを自社で所有しておられます。
今回私が施していただいたセッティングも自社車両で作成されたそうです。
実走によるセッティングを行う中でフロントフォークに不満を感じ、
様々なセッティングを試みた結果、プリロードを最強まで閉め込むと良いとの結論に達したようです。
それをお聞きして私も早速試してみました。
初期設定は5段目の線まで見えています。
これを2段目の線まで閉め込みました。
かなり閉め込んだ感がありますが、停車時にフロントフォークを動かしてみても違いは分かりません。
フロントの車高は上がったはずですが目視では分かりません。
走ってみました。
正直違いが分かりませんでした。
どちらか言えば、少し曲がり難くなったような・・・
プロは1クリックの違いが分かるなんて言います。
それって本当にすごいことだと思うのです。
私はかなり変えても違いを感じられません。
例えば、RR-Rはフロントフォークもリアショックも電子制御でした。
モードによってパワーの出方やショックアブソーバーのセッティングも変わります。
ではありますが、サーキットで何度試してもモード1とモード2の違いを感じることができませんでした。
モード1でもモード2でもタイムも変わりませんでした。
それどころかベストの4秒台はモード2で出しています。
モード1はトラックモード、モード2はスポーツモードとなっていたはずです。
パワーの出方についてはモードによる違いを明らかに感じました。
XSRではリアショックをナイトロンに交換することを検討しました。
サーキットを走って全くタイムが出せなかったからです。
最上級バージョンはサブタンクなどが別体になっていてかっこいいです。
その際にナイトロン様に質問をしました。
「最上級バージョンに交換することでサーキットのタイム向上に効果を期待できますか?」
すると返答は意外なものでした。
「基本的には公道での使用をメインにしており、サーキットでのタイム向上は期待しないでください」
となんとも正直なお答えをいただいてしまったのです。
「公道からトラックまで」と説明にはありますが、
本気でタイムを狙うならば更なる変更が必要とのことでした。
そもそもXSRはサーキットをメインに走るマシンではありません。
アフターパーツの方向性も公道での乗り心地や使い勝手がメインになるのは当然です。
そこで更に質問を重ねました。
「であれば、もっとも安価なモデルでも大きな違いはありませんか?」
それについては、
「上位バージョンはセッティングの幅が広いので、好みのセッティングを出すことが可能になります」
ということなのですが、
この辺もよく分からない部分です。
アフターパーツメーカーのショックアブソバーは実質使用不可能な域のセッティング幅まであります。
そんな使えない領域まで込みにして幅が広いと言われても・・・
逆に、私のような素人にはセッティングの幅が狭いほど使いやすいとも言えるのでは。
だとすれば、最も安価でセッティング幅が少なく、それでも純正ショックより高品質。
そのような商品がベスト? と考えてしまうのです。
更に突き詰めて考えたならば、純正ショックで十分。
となってしまうのです。
なぜなら、トレードオフは宇宙の法則。
何かを得るためには必ず何かを失います。
メーカーが長い時間とコストをかけて開発したベストバランス。
それを超えるのは容易なことではないはず。
結論。
ショックアブソーバー交換やセッティング云々言う前に、
腕を磨け!!!