私にはRR-Rとは別に、ずっと前から欲しいバイクがありました。
モーターショーで発表されたその時から「カッコいい」と思っていたものの、諸事情から所有するには至らなかったバイクです。
以前申し上げた通り「趣味は振り切った方が楽しい」が信念です。
オートバイで例えるならば、ツーリングもワインディングもサーキットもオールマイティーにこなす、なんてマシンは言い換えれば、全てがそこそこ、中途半端、と、なります。
何事も中途半端は良くありません。
やりすぎもまた良くありませんが・・・
そんな私ですから行きつくところはRR-Rだったわけです。
これで遅かったら私の腕以外に原因はない。
そんな潔さが迷いや悩みを消去してくれます。
そして、サーキット最強マシンは「俺様でツーリングなんかしてじゃねーよ!!」と、全身全霊でちんたら走ることを拒絶します。
いや本当に辛いですから、RR-Rで街中の渋滞やストップ&GOの連続なんて拷問です。
その最大の証明が今回新たに実施されるリコールの内容です。
な、なんと、1速で渋滞した道をちんたら走るとオイルが噴き出すぞ、という内容でした。
1000ccで218psの超絶エンジンです。
走る場所を選んで当然と言えば当然ではありますが、それにしても凄まじいリコールです。
ちなみに私はサーキットで冷却水が噴き出しました。
話を元に戻して、「運命の出会い」の件。
発表した当時から欲しくて、それでもなかなか縁が無かったバイクとは、、
CT125ハンターカブです。
たまにはバイクでのんびり海でも見に行きたい。
なぜだか最近ツーリングがしたくなる。
そこでバイク屋さんに「ハンターカブください」と買いに行ったところ。
「そうですね、早くて半年、長ければ1年待ちです。予約しますか?」と言われてしまいました。
職場近くのバイク屋さんでは既に20名待ちだそうで、1年待っても納車できるか分からないとか。
どこも同じ状態とのことなので、とりあえず予約をして帰りました。
仕方がないけどガッカリです。
その帰り道、国道から見えるバイク屋さんのショールームに赤いハンターカブが飾ってありました。
どの店もそうでしたが、現車は既に販売済み、もしくは予約済みの車両。
ダメ元でお店に入り、「これ売り物ですか?」と聞いたところ、「はい、販売できますよ」と返ってきたではありませんか!!
「買います、これください」 即決しました。
これを運命の出会いと言わずして何と表現してよいのか!!
そのお店とは、かの有名なレッドバロン。
なんでもレッドバロンではいつ納車されるか全く分からないハンターカブの予約を受け付けていなかったそうで、
たまたま納車されたその日に私が見つけて速攻で買ってしまったわけです。
原付なので1週間も経たずして納車準備が整い、先日早速慣らし運転がてらショートツーリングに行ってきました。
多摩川沿いをのんびりと走って羽田空港まで、自転車で行くとかなりキツイ距離ですが、ハンターカブなら楽々。
そして、このショートツーリングでハンターカブの魅力の一端を知ることになりました。
何が楽しいって、理屈抜きに乗っているだけで楽しいのです。
125cc単気筒の小さなドコドコ感がたまらなく気持ちいい。
軽量な車体は走る場所を選ばない。
初めてバイクに乗ったときの感動が蘇る、そんなバイクです。
RR-Rとは対極にある、そうも思いました。
これぞまさに振り切った選択。
最速とドコドコ。
ハンターカブが売れる理由は乗ってみれば分かります。
それも少し長い距離、長い時間乗ることで感じることができるはず。
私は乗り始めてすぐに車体の不安定さと、シフトのやり辛さに「失敗したかな」と思ったのです。
ところが、乗るほどに、操作に慣れるほどに、カブの良さを感じ始めました。
上述した通り、以降は快感に酔いしれながらのんびり走り続けたのです。
ハンターカブ良いです。
冒険の旅に出よう!!
大人をその気にさせます。
次はハンターカブでどこに行こうか、そう考えるだけでワクワクします。