人は過去や未来のことだけではなく、いまここ の現在でさえ事実をありのままにとらえることはできません。

それは人が感じる「できごと」や「もの」の意味は、それぞれの人の脳が感じる「イメージ」だからです。

「できごと」や「もの」に意味なんてありません。

そこにあるのは、できごとであれば、そのできごとが起こったという現象だけ。

ものであれば、その「もの」が存在するという事実だけ。

それらに対する意味は、それを感じる人のイメージ以外の何ものでもありません。

 

また、人の脳は、本人の話すことよりも、話す本人の話を伝える第三者の話を信じやすくできています。

例えば、Aさんの話をBさんが直接聞くよりも、Aさんの話を聞いたCさんがAさんの話をBさんに伝える方が、Bさんはその話の内容を真実であると信じやすくなります。

ですから、「ネットで誰か言っているから真実に違いない」

そんなふうに思ってしまうのも無理はありません。

 

全ての人が自由に情報発信でき、全ての人が自由に情報を受け取れる世界。

でもね、その情報は誰かのイメージでしかないかもしれません。

 

残念ながら完全なる事実の把握をすることは人にはできません。

だからこそ、溢れる情報を鵜呑みにしないで、自分が受けたイメージが本当に正しいのか? 

それを確認する必要があるのです。

確認する方法は、多くの正しい知識を吸収する以外に方法はありません。

多くの正しい記憶の配列が、より正しい判断を導き出すのです。

 

より多くの豊かな経験と、より多くの正しい知識の吸収が、正しい心を作るのだと思います。