哲学によると、人として生きる意味を問うのならば、「良き生き方をするべき」だとあります。

かなり大雑把ではありますが、これはだいたい共通するところだと思うのです。

 

で、この「良き生き方」とは何ぞや??

となると、先ずは世の中や他人を批判する前に、自分自身を良き方向に変えること、

「妬み、ひがみ・怒り・嫉妬」の感情を抱かないこと、なんてことが書かれています。

本当に大雑把ですから、哲学の天才達の考えたことが私ごとき凡人に理解できるはずもありません。

 

ところがね、「嫉妬」を単純に悪い感情として扱ってしまうと困ることがあります。

「嫉妬」の感情が無い人間は自然淘汰されて絶滅してしまう。

なぜなら、自分の妻が他の男と仲良くしても、全く気にならないような男は、他人の子どもを育てるような羽目になる可能性大だからです。

現在ならば生まれた子供が自分の本当の子どもか否かを、調べようと思えば調べられます。しかし、これが太古の昔から培われた男女関係の問題だとすれば、大昔から男は妻が他の男と浮気しないようにあの手この手を講じる必要があったはず。

生まれる前に、妊娠する前に手を打つしか防止策が無いのですから!!

そう考えると、より強い「嫉妬心」がある男の方が、より高い確率で自分の遺伝子だけを残せることになります。

と、言うことは、生き残っている我々は、心の進化によって、より強い「嫉妬心」を得た人類であると言えます。

 

それなのに「嫉妬」するなって言われてもね~。

 

更にですね、前の投稿にもある通り、性格や能力は遺伝的要素が非常に強く、「人は変われない」というのが現代科学的には正しいようです。

世の中や他人を批判する前に自分が変われと言われても・・・  実は変われない。

 

人は変われない。

今はこの事実についての文献を読み漁っています。

「遺伝子の不都合な真実」はかなり面白い実験結果を示しています。

 

哲学と科学、この二つは、理屈と屁理屈、本音と建て前、のような気がします。

それでいて共通点もあります。

養老孟司氏の著書では、人の生き方の良し悪しを、科学的な面、精神的な面(哲学的)、両面からアプローチをして最適解を導き出そうとしているように思えます。

 

人の心は複雑ですね~。

 

池田晶子さん曰く、宇宙とは自らの中にあるもの ですから。

そりゃ広大で複雑怪奇で理解不能ですよ。