私の自宅は東京都とは名ばかりの田舎です。
目と鼻の先に綺麗な湧水があり、かつてはワサビが栽培されていたそうです。

綺麗な流れには小魚やエビ、ドジョウなどが生息していて、それらを餌とする鳥や小動物も見ることができます。

大型の鳥類の他に、タヌキやキツネまで生息しています。
キツネについてはマスコミでも少し話題になりました。
そんな動植物の中にカワセミが居ました。
私はカワセミの綺麗な色が大好きで下手くそなカメラで追っていたのです。

警戒心の強いカワセミには容易に近づくことができません。
私の安物レンズではこれで精一杯。
カワセミの狩りを邪魔しないように遠くからそっとカメラを構えました。
それでも自宅のすぐ近くを流れる小川で、大好きなカワセミを見ることができるだけで幸せな気持ちになれたのです。
ところが数カ月前からカワセミの姿を見ることができなくなりました。
理由は分かりませんが、今年の春休み頃から大勢の家族連れが湧水周辺に押し寄せるようになりました。
大人も子供も湧水や小川に入り、小魚やザリガニ、今では珍しいドジョウなどを捕っていきます。
それは夏も続き、夏休み中は夜中までバーベキューをやる家族まで居ました。
湧水周辺は市の公園なので誰が来ても問題はありません。
しかし、湧水や小川に生息する小動物を捕獲することは禁止されています。
もちろんバーベキューなんて論外です。
小さな自然公園なのでトイレもありません。
自然を目で楽しみ、大切に保護して散策する場所です。
それにしても、一日中居るあの親子連れはトイレをどうしているのでしょう??
ちょっと考えたくありません。
そんな喧騒が一日中続くようになり、カワセミは姿を消しました。
もうあの場所でカワセミと会うことはできないのでしょうか。
残念です。