そう思ったのは先々週
青春とは何だろう
夢を抱き、
目標に向けてひたむきに努力をしたわけでなく
仲間たちと夜通し熱く語り合ったわけでなく
恋人と淡く切なく楽しい思い出を積み上げたわけでなく
ただひたすらに楽しかった、などという
そんな眩しく輝ける青春の日々とは程遠く、
古いアパート、
むせ返る春の香り、
2階の部屋へ上がる鉄骨階段の音、
開けた窓から見えた1本の桜、
ラジカセの目覚まし機能で一夏の間毎朝流れていた「LONLY WILD」
それとほぼ同じ時間に聞こえるキジバトの鳴き声・・・
思い出すのは住んでいた部屋のこと、
そんな曇天色で退屈で起伏に乏しい日々だったけれど、
それでも、俺の青春は鈍くとも輝いていた
数年ぶりにご飯を炊いた
炊飯器のフタを開けたとき、立ち込める蒸気と
その香りが当時住んでいた部屋とシンクロして、一瞬タイムスリップした
なんとなく、玉手箱を思い出した