サチコ | 日々戯言をのたまっちゃう

日々戯言をのたまっちゃう

エロいことばかり。。。

改め

適当なことばかり。。。

「あー、そういうことか!」と気がつくのは気持ちがいい

鋭い人は、気がつくまでもなく一瞬で理解してしまうだろう

鈍い人は、気がつかないままうわべのみを吸収して、理解したつもりになる


適度な鋭さと適度な鈍さを持った人が人生を一番楽しめるのではなかろうか?


というわけでこんな物語をどうぞ



ある寂れた町の、「場末」という形容詞が実によく合うような寂れたスナック。

そこで女は働いていた。

名は「サチコ」という。


なにしろ小さな町であるから、町に住む者でサチコのことを知らぬのはいなかった。

そして、彼女のことをみな愛称で呼んでいた。

サチコ本人までもが自身のことを愛称で呼んでいたのは少々奇妙な感じではあるが、

とにもかくにも、

幼さの残る顔立ちと小柄で華奢な体である彼女には

その愛称は実によく似合っていた。


外見に少女の面影を残すサチコではあったが、

その実、淫猥であった。

男性のシンボル-もっとわかりやすい比喩を用いると「バナナ」とでも例えようか-

に人並みならぬ興味と愛着をもっていた。

常連客のひとりと恋仲になり、夜のとばりに消えていくこともしばしばだった。

しかし、小柄な彼女はオーラルで男性を満足させようとしても(それが自身の悦びでもあるのだが)

その小さな口では充分な快楽を男に与えることはできなく、

その歯がゆい表情は、相手の男に同情の感情を抱かせるのであった。


「もっと大きくて、人がたくさんいて、いろんなものがあって、そんな所に住みたいな・・・こんな町じゃなくてさ」

彼女は口癖のようにそんなことを言っていたから、

「この町を出ようと思うの」と聞いたとき、件の恋人は半信半疑だった。

しかし、彼女はある日突然、本当にいなくなってしまった。


「一年、二年も経てば俺のことなど忘れてしまうのだろうな」

寂れた町並み、空っぽの畳敷きの部屋・・・


寂寥感は、秋の夕暮れに広がり、やがて滲んで消えていった