夢のあと

表現するって言うのが苦手。

・・・と言う話良くするんだけども。


小学生の私は絵も描かない、喋らない、

表現するってことから出来る限り逃れるようにして生きていた。


バレエも好きだったけども、表現してた訳じゃなくて。

凄く無表情で面白くない踊りをしていた。


だって恐いじゃない?

頭で考えてる通りに、正しい自分を表現するなんて不可能だから。

自分じゃないものが現せちゃったとき、それが恐ろしかった。

思っている通りに描けないし、話せないし。

作文もいつも一文字も書けなくて。

「思ったままを書けば良いんだよ。」なんてアドバイスされちゃって。

そんなこと知ってるよ、それが出来ないんだよ、ばーか。


小6の時に林檎さんの曲を聴いて、派手なPVを観て、

べつに本当のことだけを現さなきゃ行けないなんてこと無くって、

むしろ嘘を堂々と使って、

自分の持ってないものまで堂々と使っちゃって、

それで良いんだって思った。


自作自演屋を名乗る彼女が恰好良いと。

物凄く憧れて。


こないだ卒論の時に、林檎さん年表を先生に見せたのだけども、

「家族がいて、子供の時はピアノとバレエ習って、凄い普通じゃない。いつからあんなんになっちゃったの?」

って言われた。

確かにそこまでは普通。でももしかしてそれ以降も現在も普通なんじゃないかと思う。

本人も「私って凄く普通の人だから。」って発言している。

そりゃそうだろうと思う。

人魚に生まれた訳でも無いし、

悲劇の人生をたどって来た訳でも無い。

「あんなんになった」んじゃなくて、演技してる。表現してるんだよ。

自由でしょう、悲劇のヒロインになったって、お姫様になったって。

歌舞伎町なんて殆ど行ったこと無くても歌舞伎町の女王になれる。


自作自演屋だから。


だから表現をすると自分の居場所がどんどん広がって行く。

持ってないものをどーんと出したらそこも居場所になっちゃう。

凄いね。


堂々と人のモノ使っちゃおうと思う。

足りないところと満ち足りてるところ、それぞれ補って行けば良い。

そうすると居場所が増える。