今から30年以上前、全く無名、非行少年の集まりの弱体チームが、ある一人の教師が赴任してから、わずか数年にして、全国優勝を果たす。
いまや強豪で知られる、京都伏見工業高校ラグビー部。
最近、書籍やyoutubeで初めてちゃんと拝見しまして、もう、号泣。。。。゚(T^T)゚。。。。
「泣き虫先生」と言われた山口良治氏。
初めてやって来た学校や子どもたちの荒廃ぶりに、山口氏は涙を流しながら、鉄拳制裁を加えながら、体当たりで挑んで行く。
荒れっぷりを放置している教師の現状に、
「これが自分の子どもやったら、放っておけないのではないですか!?」
と叫び、
タバコをすう子どもには鉄拳制裁。
子どもたちはバッツンバッツン殴られる。
殴りながらも、
「お前らはわしの子どもや…
わしは手ぇ出した分とことんお前らの面倒をみる」
しかし、ラグビー部3年生に「監督でもコーチでもないアンタに口出しされたないねん」と言われ、
子どもたちにはうっとうしがられる。
それでも指導を続け、2年目に正式にラグビー部監督に就任。
練習初日のみならず、初の練習試合にも、部員たちは示し合わせてボイコットする。
その年の5月、春の京都府大会において、名門花園との試合で、112対0で記録的な大敗を喫する。
80対0になった時、山口氏は、
怒りが込み上げて来た。
「同じ高校生にこんなにやられて…」
試合終了後、
「今どんな気持ちなんだろう。
メチャクチャやられて悔しいやろな、歯がゆいやろな。
情けない想いしてるやろな、っと思ったときにねえ
俺は今までこいつらに何をしてやったんやあ、って
初めて矢印が自分に向いた。
俺は何にもやってやってない。
偉そうにばっかり言って
俺は全日本の選手やった、俺は監督だ、俺は教師だ、って
その自分に気付いたときに
本当にすまん、と思って…。」
部員を集めて山口氏は言った。
「お疲れさん、ケガはなかったか、悔しかったやろな…。」
そう言われて、一人の部員が泣きながら叫んだ
「俺は悔しい…!」
「『お疲れさん、悔しかったやろ』
その言葉がものすごく嬉しかった。
この人にだったらついていける」
この部員は思った。
それから花園に勝つ事を目標に、部員は練習に励んだ。
1年後、雪辱戦で伏見工業高校ラグビー部は、見事名門花園に勝利するのだ。
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と、いろんなエピソードがあるドラマのような実話ですが、
(※「スクール☆ウォーズ」の基になった実話です)
山口氏、問題の大阪府立桜宮高校のバスケットボール部顧問だった元教諭の義理の父だそうで。
最近そういう事もちらほら絡めて、体罰問題を書いた記事もあるようですが。
個人的には、当時の伏見での指導と、桜宮高校バスケ部の件とは、ちょっと違うものと思います。
当事者でなく、当時の様子もわからない私の言う事は、たわごとでしかありませんが。
当時の伏見は、
校内暴力が蔓延していた当時の高校で、親や教師の言葉には耳も貸さず、校内でタバコを吸い、教師をバットで殴る生徒たち。
若い方は、当時の荒れた雰囲気って…( ̄ー ̄;ちょっと想像しにくいかもしれないけど。
もちろん、殴らず導ける方がいいに決まっていますが、
自分の子が同じような状態になったとき、自分が殴られても無抵抗でぶつかっていく大人になれるかというと…ちょっと自信がありません。
スポーツ指導以前の問題です。
ラグビーをする以前の話ですよね。
親でさえ、体当たりで接しようとしていない子どもたちに、ぶつかって行く。
喫煙・飲酒をたしなめ、登校しない子どもの家を訪ね、スポーツに誘う。
そこまでする事がいかに困難か、想像に難くありません。
だから殴っていい、とかじゃなく、その状況を突破しようとした当事者にしか、わからないこともあると思うのです。
一方、桜宮バスケ部の問題では。
そもそも、非行少年を導くとかではない。
バスケ部で、バスケをする体勢で集まっている子どもたちが既にいる。
そこで、
叱られ役に対する暴言や体罰をみせしめとして「指導」としていたのですね。
なぜか?
バスケ部を強くするためにでしょうか。
練習に集中していないとか、熱がはいっていないとかで、平手打ち(ノ_-。)していた事もあるようですが。
それは…
平手打ちじゃない方法をとる事ができそうですよね…(´_`。)
そんな事言ったら我が子なんて…何回平手打ちが必要かわかりません(´□`。)
またまた、池上正さんのお話を引用させていただきます~(*^ー^)ノ
ジュニサカ賢人・池上正さんに聞く 私が「怒鳴らないコーチ」を推奨する4つの理由
コーチングについては、今はすごく研究されていますよね。
よりよいコーチングの為には、指導者も自分の経験だけでなく、様々な考え方を取り入れて欲しいと思います。
「体罰」でアクセスされる方が多かったようなので、思う事を書いてみましたm(_ _ )m