飼主にとってペットはかけがえのない存在だ。人によっては「我が子以上」の存在にさえなっている。自分が守ってやらなければ、このいのちは危険にさらされる。人間の子供ならば泣いて、あるいは「ここが痛い」と教えてくれる。犬は何も言わず、黙って具合が悪くなる。黙って死んでしまう。

普段の健康管理に気をつけたい。一番の目安は便と尿の状態。そして食欲。普段から気をつけてみていると、「今日は変だ」というのが分かる。

食餌にほんの少し気を遣うだけでも違う。人参の皮を刻んだり、キャベツの外葉を茹でたり、ペットの草をやったり。ドライフードだけではミネラル分が不足するので、補ってやる。最近ペット用のミネラルサプリメントも使う。

時々のブラッシング。換毛期など、アンダーコートを漉き取ってやる。皮膚の状態もこれで分かる。コミュニケーションにも、服従訓練にもなる。

生き物だから病気やけがもある。

小型犬は特に骨折、脱臼などが多い。抱いている犬が急に飛び降りて…ということがよくある。

寄生虫や犬種特有の疾患もある。大体仔犬のうちに駆虫するが、寄生虫の種類によっては犬の腸壁を破ってしまうものがいる。

最近では薬物の急性中毒…公園などに毒物入りの餌を置いたり、悪質である。拾い食いをして、獣医に行く間もなく死んでしまった犬もいる。

遺伝的な疾患を持つ犬もいる。大型犬では股関節形成不全。ゴールデン・レトリバーやラブラドール・レトリバーなどに見られる。歩き方がおかしい、歩けなくなる場合もある。滑りやすいフローリングの床、飛びつかせる、などに気をつけなければならない。滑らないようにパッド(足の裏)の毛を切ってやることも大切。

ダックスフントには脊椎の疾患。椎間板ヘルニアなど。犬種特有のトラブルを知っておくことも大切だ。

超小型犬は頭蓋骨接合不全の場合があり、頭頂部を触ると皮膚の下に骨がないものがいる。ここを強く叩かれたりぶつけたりすると「てんかん」症状を起こすことがある。

外科的な救急医療は獣医に任せるしかない。救急対応の24時間営業の獣医を調べておきたい。

が、なるべく獣医のお世話にならずにすむように心がけたい。ブリーダーは飼育頭数が多いから、何かあればすぐ獣医…という訳にはいかない。その分、日常の健康管理は必要になる。

 一般家庭でペットを飼う場合は、去勢・避妊手術をぜひ勧める。5ヶ月から10ヶ月くらいの間に手術すれば、性格も穏やかで「子供の」ままで飼うことができる。太りやすくなるが、子宮や卵巣の病気を避けられる。何よりも雑種を増やすのはやめて欲しい。