第一章ミンスクの青い空（３）

【トビリシでのできごと】②

この二つの地域は

「俺たちゃジョージア国民になるのはイヤだ！」

と言っております

ちょっとここで前回記事で触れた話題を深掘りして...

どうしてジョージアがロシアと一戦交えたのか、ってことに少し触れますが、これも御多分に洩れず「民族」「ロシアへの帰属意識」というのが絡んでいるんですね。

日本ではあまり知られていませんけれど、問題の根源はなんとなくウクライナと似ています。

もともとジョージアは20世紀初頭に独立国として存在していたわけですが、独立から10年も経たないうちにボルシェヴィキ（ソ連共産党の前身ね）が乗り込んできて、抵抗勢力をズタズタにやっつけた上に、グルジア共和国としてソビエト連邦のひとつにしちゃったんですよ。

これが1921年の話です。

そのあとソ連が崩壊して「グルジア国」として1991年に独立を回復しますが（そのあとジョージア国に呼称変更）、その中のアブハジアと南オセチアという二つの自治区が「ジョージアの一部になるのはイヤだ！」ってことで独立宣言するわけです。

民族が混じっているからまたぞろ「民族浄化」なんてものがおきて、たくさんの人が命を落とすことになるんですけれども、ロシアの支援でこの二地域は独立宣言して大統領も選出されました。

もちろんジョージアは独立なんて認めるわけにはいかない。

そんな中で起きたのが「アブハジア紛争」と「南オセチア紛争」で、ロシア軍とジョージア軍がドンパチおっ始めたわけです。

結果ジョージア軍はロシア軍にコテンパンにのされて、手を出せないまま現在に至る、という具合です。

ウィキには二つの自治区の国旗が掲載されております、はい。

ちなみにウィキではこの二つの紛争を　"Russo-Georgia War" として扱っていて、"be disputed" (論争あり、ってニュアンスだと思う）という注釈つきながらも「二つの独立国」の国旗を掲載しているんですよね。

当然日本は

この二つの独立国を認めておりませぬ...

次世代への伝言 ＃１１ 第一章 ミンスクの青い空(３） トビリシでのできごと②

次世代への伝言＃１１　第一章ミンスクの青い空(３）トビリシでのできごと②