これまで私は、

伯楽の眼に止まることばかり望んでいた。

なんということだ!

それでは、世界の半分しか経験できないではないか。

半分しか見えていなかったのだよ!


提婆達多に目を付けられなければならない。

サンヘドリン長老会に目の敵にされなければならない。

私の内部の私の対局にあるものが現れてこその、

私の私たるお墨付きなのだ。

なにを恐れる!


褒美ではないか。

どこまで私が山を登ったか、

彼らが道しるべとなって現れる。

彼らの出現は、

歓迎すべき登頂の兆し。


サンヘドリン長老会を待ち望まねば、

伯楽も現れぬ。

提婆達多を慈しまねば、

伯楽が見えぬ!

見よ! 世界のもう半分を