つい先日過去記事[イギリスが日本やアメリカと通商交渉を開始]でコロナショックにより特定国に供給を依存することの危険性が明るみになり、イギリスが供給国の分散化を図っていることを書きましたが、同紙によるとすでに2つの作業部会がすでに発足しており、食料品以外の必需品の調達で特定の国に依存しないように供給網を多様化する計画になっているとのことです。
日本やアメリカと通商交渉を開始したのはまず間違いなくこの計画の一つでしょう。脱中国を意識した動きだとは思っていましたが、ここまでハッキリと中国を名指しするとは思いませんでした。製造コストを考えると日本やアメリカを中国の代替にするのは困難ですから、日本との通商交渉の先にTPPを見据えているのはほぼ間違いないでしょう。
イギリスは日本との交渉が纏まらなければその先のTPP参加も困難になるので、日英FTAの重要性は日本よりもかなり比重の大きいものになります。
外交巧者のイギリスが相手ですが、しっかりと国益を勝ち取ってほしいところですね。
また、日本も国産化を進めるなど脱中国を進める動きを見せていますが、地理的にも国際関係的にもTPPをフル活用できる日本は他の国よりも脱中国を進めやすいと言えます。サプライチェーンの多様化がにわかに世界的に重要な課題となりましたが、TPPや日欧EPAを進めてきた日本はいち早く対応できることになりそうです。