年間第20主日(ヨハネ6:51-58)私たちは生涯かけて命のパンを消化していく


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こうじ神父

「今週の説教」

2024/8/18(No.1311)

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年間第20主日(ヨハネ6:51-58)

私たちは生涯かけて命のパンを消化していく

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昔の先輩司祭は、結論だけを若い司祭に伝える方々が多かったと思います。中田神父がお仕えした主任司祭は、「これから25年は働いてもらわないと、元は取れない。しっかり働いてくれ」と念押しされました。ほかにも、じわじわ効いてくる教えをいくつも受けました。


25年と一口に言っても、紆余曲折有るわけです。「こんなこと、あんなこともあるよ」といった途中のことはお話しなさらず、25年黙って働いてくれ、言いたいことはその後で言ってくれという教育でした。その主任神父様は、私が銀祝を迎える頃には病状が進み、「25年働きました。元を取りましたよ」という話をすることは叶いませんでした。


考えてみると、イエス様のことばも、ズバッと結論だけを言っているのかも知れません。「わたしは、天から降って来た生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる。」(6・51)だからユダヤ人は「どうしてこの人は自分の肉を我々に食べさせることができるのか」と、互いに激しく議論し始めたのでした。


ユダヤ人は、すぐに理解できる説明を求めました。しかし、イエスが全生涯をもって示そうとすることを、目先の説明で理解しようとするのは無理があります。イエスが「天から降って来た生きたパン」であることを、全生涯をもって証明しようとしている。そうであれば、今は理解できなくても、イエスに耳を傾け、イエスに従って歩み続ける必要があります。ユダヤ人はその覚悟を受け入れず、拒否しました。


結婚生活には銀婚式があり、奉献生活には銀祝があります。司祭も銀祝があります。それまでの間に起こることをすべて説明してもらったとして、では25年の年月は必要ないと果たして言えるでしょうか。


「わたしは、天から降って来た生きたパンである」とイエスが仰ったことを短時間で効率よく説明してもらったとしても、それで私には長い信仰生活は必要なくなる、イエスを信じるのに長い年月など必要ないと、果たして言えるでしょうか?


無知な発言をした当時の私に、最初の主任神父様が言い残してくださった戒めを、私は決して忘れません。「お前なぁ。60(歳)にならんと言えんこともあるとぞ。」新米司祭でも、言いたいことがあればどんな発言も可能でしょう。しかし、長い年月が与えてくれた言葉は、年月によって重みが与えられ、その年齢にならないと意味を持たないのです。


イエスは、今も私たちを招いています。「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、いつもわたしの内におり、わたしもまたいつもその人の内にいる。」(6・56)命のパンを受ける私たちの内に、いつも主イエスがいてくださいますように。毎週の福音朗読を読み込んで準備した説教の中に、主イエスがいてくださいますように。私たちの言葉や行いは拙くとも、その中に主イエスがいてくださるなら、私たちの言葉や行いは決して無駄ではないのです。


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‥次の説教は‥‥

年間第21主日(ヨハネ6:60-69)

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ちょっとひとやすみ

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▼最近思い出してYouTubeでチェックしている動画がある。お笑い芸人「ですよ。」の動画。お笑い芸人は「一発屋」が多いと言われ、消えていくことが多いわけだが、今も現役で、言ってみればたった一つの「当たりネタ」を全力で続けている。

▼最近見た動画では、千原ジュニアさんがインタビュー形式で「ですよ。」の深掘りをしていたのが印象に残った。一発屋と言われようが、一つの当たりネタを今も全力で続けている「動機」「モチベーション」を知り、一つのことを続けていくすごみを少し理解できた気がした。

▼司祭も、「イエスキリストに倣う生き方」しか知らないし、それしかできない。知的・身体的衰えが急速に追い付き追い越そうとしているが、生涯一つのことを積み重ねていく。


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今週の1枚

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第918回目。あまりの暑さに日傘を買った。日傘男子で「あいとぅいまてん」。

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詳細は、ホームページ:http://ss104313.stars.ne.jp/

† 神に感謝 †