次に読売ジャイアンツキャップの後ろ部分に刺繍された「TOKYO」の文字。
ニューエラ製品には、読売ジャイアンツに限らず、地名が入った製品を多く見かけます。
これはヒップホップにおける地元意識を反映しているのかなぁと思います。
貧富の激しいアメリカにおいて、貧しくて教養もなく、その街を離れることができない、
HOOD(低所得者層地域)で、様々な手段でHOMIE(仲間)と生きていく。
アイデンティティの一環で、地元のスポーツチームのウェア・キャップを身に着ける。
例えば、ヒップホップ・グループ「N.W.A」を題材にした2015年公開の映画、
「ストレイト・アウタ・コンプトン」でも、彼らの地元であるロスアンゼルスの球団の
ドジャースやレイダーズのウェア・キャップが散見されます。
音楽であれば、お金のかかる楽器ではなく、口で韻を踏むラップ。
特に、エミネムの「8miles」でも見られる、相手を口撃し合うフリースタイルバトルも
地元で開催され、地元一番(Representative:レぺゼン、レップ)をかけて、スキルを
磨いていく。
もちろん日本では単純に好きなスポーツチームを応援する意味合いが強いと思いますが、
贔屓が地元チームの場合、地名が入ったキャップを日常的に使うのも一興だと思います。